イラン大統領、イスラーム諸国緊急首脳会議の開催を呼びかけ(アル・ナハール紙)
2006年07月22日付 Al-Nahar 紙

■ アフマディーネジャード大統領がサウジ国王と協議 イスラーム諸国緊急首脳会議の開催を呼びかけ

2006年07月22日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【MENA、AFP】

 イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領はサウジアラビアのアブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王をはじめとするイスラーム諸国およびアラブ諸国の指導者に連絡をとり、イスラエルのレバノンに対する侵略を食い止めるべく協議を行うためイスラーム諸国緊急首脳会議の開催を呼びかけた。

 サウジアラビア通信社(SPA)によると、サウジ国王はイラン大統領から電話連絡を受け、地域情勢の展開やレバノン情勢について、またサウジ・イラン関係について話し合った。

 またイランのイスラーム共和国通信社(IRNA)によれば、アフマディーネジャード大統領はトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相との電話での話し合いにおいて、 イスラエルのレバノン侵略について協議するイスラーム諸国緊急首脳会議の開催を呼びかけ、イスラーム諸国会議機構の加盟国とりわけ地域内の周辺諸国が集中的な話し合いを行うことが必須であると主張した。アフマディーネジャード大統領は「周辺諸国を含めたイスラーム諸国は、さらに最善を尽くしてその責務を果たさなければならない」と述べ、「国際社会とくに国連と安保理の沈黙、イスラエルによる民間人殺害という犯罪への一部の西洋諸国の支援」に言及した。また、イスラエル軍兵士2人が捕虜にされたことは、レバノンへに大規模な攻撃を仕掛け、インフラを破壊し、民間人を殺害するという企みを実行するための単なる口実に過ぎないとの見方を示した。そして「イスラエルは国際社会の安全に対する深刻な脅威である」と強調し、「もしイスラエルの陰謀が成功すれば、彼らが脅迫行為をさらに拡大してゆくことは確実だ」と付け加えた。そして「世界の一部の勢力が無関心な姿勢を示していることで地域の民衆の怒りは刻々と増大している。この怒りがもし危機的なレベルまで到達すれば、地域の民衆とこれらの勢力の関係とくにヨーロッパとの古くからの関係が深刻な危機にさらされることになるだろう」と警告した。

 エルドアン首相は、イスラーム諸国会議機構の活性化と外交上の協議の実施の重要性を強調した。

 アフマディーネジャード大統領は、イエメンのアリー・アブドゥッラー・サーリフ大統領との協議においても、停戦の決議を採択するとともにアラブおよびイスラーム諸国のイニシアティヴを実施して平和をもたらすための交渉の席に着くよう安保理を説得すべきだと、アラブ諸国およびイスラーム諸国に対してあらためて呼びかけた。

 アラブ各国の首都の街頭では昨日、金曜礼拝の後、何千人もの人々がイスラエルの攻撃に抗議してデモ行進を行い、カイロでは当局との衝突が起こった。



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( 翻訳者:遠藤さやか )
( 記事ID:3102 )