ムバーラク大統領:「ハマースの兵士拉致問題は解決間近だった、ヒズブッラーが問題を複雑化した」(アル・アハラーム紙)
2006年07月17日付 Al-Ahram 紙

■ ムバーラク大統領、即時停戦を要求
■ 「イスラエルはこの戦争から何も得るところなく去るであろう。イスラエルは破壊を停止し、民間人を標的にしてはならない」

2006年07月17日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 ホスニー・ムバーラク大統領は、戦闘と無防備なレバノン人民に対する破壊の停止、および民間人殺害とインフラ攻撃を止めることを求め、次のように述べた:「我々は、問題解決を冷静に考える機会を与えるため、無条件での即時停戦を望んでいる。なぜなら、論理と知性による話し合いを可能にする停戦と平静が実現しなければ、いかなる条件であれ、それに応えることはどの勢力にもできないからだ」。

 大統領は昨日の記者会見で、「イスラエルはこの戦争から何も得ることなく去るだろう、それどころかイスラエルに対する敵意を燃え上がらせている」と述べた。

 また大統領は、エジプトは原則的にアラブ・サミットの開催を拒否しないが、ただ集まって散会するだけに終わらないよう、サミットが開催される場合に提起されるであろう幾つかのポイントについてあらかじめ合意がなければならない、と強調した。

 またムバーラク大統領は、「エジプトの関心は中東地域における状況の悪化を防ぐため、平和的に問題を終結させることにある。そのために我々はイスラエルと日々一回以上の連絡を止めず、民間人への攻撃は誤りであり、またインフラへの攻撃はやめるべきだとイスラエルに伝えた。しかしながらイスラエル側はヒズブッラーのインフラを攻撃しているのだと返答してきた」と語った。

 また大統領は、「イスラエルがベイルートに入ることのないよう、エジプトは注意を傾けてきた。もし我々がこの問題を放っておいたなら、ベイルートの街は既に破壊されていただろう」とも強調、「ガザでのイスラエル兵士拉致の直後から、エジプトはイスラエルとパレスチナに連絡を取り、我々の側から問題解決のための介入が行われるまで、いかなる措置も取らないよう両サイドに求めた」と語った。

 また加えて大統領は、「エジプトは兵士拉致の問題解決のための努力にもう少しで成功するところだった。しかしハマースに連絡を取り実行の約束を取り付けたとき、他の勢力が介入し、問題に障害をもたらした、そしてイスラエルがガザを攻撃した」と語り、ヒズブッラーにかかわる第二の問題が事態を複雑化した、と述べた。
(後略)


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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:3228 )