イスラエル、レバノン南部での地上戦拡大を決定(アル・ナハール紙)
2006年08月10日付 Al-Nahar 紙
■ 外交努力失敗 ウェルチ米国務次官補のベイルート訪問も不首尾に
■ 地域全体に戦争波及の懸念高まる
■ イスラエル、昨夜レバノン南部に3ヶ所から侵攻
■ ナスルッラー書記長、レバノン南部を「侵略者」の「墓場」にすると警告 レバノン国軍の展開を支持
2006年08月10日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
イスラエルの対レバノン戦争が始まってもうすぐ1ヶ月を迎えるなか、イスラエルは地上作戦の拡大を決定した。このため戦争がレバノン国内にとどまらず、より広く地域全体にさらに重大な影響をおよぼすような、長期にわたる第2段階に入るのではないかと懸念されている。
イスラエルは真夜中近く、限定された範囲でゆっくりとではあったが、ヒヤーム平野に向かって侵攻作戦を開始した。国連安全保障理事会に提出された決議案の背後にあったアメリカとフランスのパートナーシップが「分裂」したことによって、国際外交による戦争の抑制は不可能な状態となっている。アメリカは同決議案に固執しているが、フランスやその他の諸国の殆どは反対の立場に立っている。そのため安保理における外交努力は空転を余儀なくされている。
戦争開始から29日目にあたる昨日、国境地帯の各地でこれまでで最も激しい戦闘が発生し、その多くは接近戦にまで到ったと伝えられており、イスラエルはその結果、戦争開始以来最も甚大な人的損害を受け、真夜中までに兵士16人が死亡した。戦闘はなおも激化しつつある。
(後略)
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( 翻訳者:吉永晶子 )
( 記事ID:3264 )