アフマディー=モガッダム治安維持軍長官、違法衛星アンテナの取り締まりについて語る ハムシャフリー紙
2006年08月19日付 Hamshahri 紙

2006年8月19日付ハムシャフリー紙

【ISNA】治安維持軍司令官は、衛星放送の利用はたとえ隠れて利用した場合でも、違法行為であると強調した上で、「衛星放送利用の容疑がない限り、利用者の取り締まりは行われない。ただし、違法利用の容疑があれば、明白な犯罪行為として、捜査を行う」と語った。

 エスマーイール・アフマディー=モガッダム司令官は木曜日、ゴルガーンを訪問した際、一部の国会議員が衛星放送機器の利用に関して矛盾した発言を行っていると批判した上で、次のように語った。「このような矛盾した発言は、問題を生む原因となっている。とはいえ、治安維持軍は、イスラーム法学者でもなければ、国会議員でもなく、このような諸問題に関しては、法の執行者であるにすぎない。法の執行に当たっては選択的に行動することは許されていない」。

 同司令官は、衛星放送の利用に関して現在議論されているのは、罰則をめぐる問題ではないとした上で、「この問題に関して議論されているもっとも重要な論点は、法の正確な運用がなされていないということだ。つまり、罰則を強化しても、市民と司法機関に対する〔無用の〕圧力を増やすことにしかならない」。

 アフマディー=モガッダム司令官は続けて、「遅々として議論が進んでいないのだが、国会の文化委員会で現在検討されている、衛星放送の利用に関する法案が目指しているのは、『勝手に衛星放送を利用する者に対しては、厳格に対処すべし』ということだ」と述べた。同司令官はその上で「衛星放送に関する現行法に問題はない」との立場を示し、さらに「もちろん、このことに関しては、法を施行することに対する明確な意志がなければならない。そうでなければ、『衛星に関する現行法は失効した』などと考える輩が出るからだ」と付け加えた。

 アフマディー=モガッダム司令官はまた、治安維持軍には新たに衛星アンテナを押収する計画はないとした上で、「一部には白昼堂々と衛星放送を利用することができるなどと考え、許可を得ることなくあからさまに、バルコニーや屋根に衛星アンテナを取り付ける連中がいることも事実だ」と続けた。

 同司令官はさらに次のように強調した。「治安維持軍には、住居に立ち入る意図はない。つまり、衛星機器を押収するために、個人の住居に立ち入ることもなければ、そのための命令を受けることもない。衛星アンテナの存在が目視された集合住宅・アパートに関しては、警官らが建物の管理組合と協議し、彼らが受信機の押収を自主的に行うことになる」。

 アフマディー=モガッダム司令官はまた、先日《シャフラケ・ゴドス(シャフラケ・ガルブ)》地区で行われた衛星アンテナの一斉押収に関し、次のように説明した。「警官らは司法から命令・許可を得て、屋根から受信機を押収しただけであり、個人の住居内部に立ち入ったケースはまったくない。集合住宅の管理者らも、警官らが実に紳士的に取り締まりを行ったことを証言してくれている」。

 ISNAの報道によれば、アフマディー=モガッダム司令官はまた、《バッドヘジャービー》〔女性の服装の乱れ〕にいかに対処するかについて、「これまでこの件に関して、個人に対して物理的に対処したことはない。というのも、治安維持軍はヘジャーブ〔女性の服装〕や道徳的な秩序の維持といった問題に対して、前向きで文化的な対応を行うことに、決して反対しているわけではないからだ」との見解を示した。

 同司令官によると、〔ヘジャーブの乱れた女性に対して〕治安維持軍はまず、指導を行い、それから注意勧告を行う。第三段階として、個人から誓約書を取るなどの強制的な措置を採り、それでも反抗的な態度を取るようであれば、司法当局に引き渡すことになる、とのことである。アフマディー=モガッダム司令官はその上で、「バッドヘジャービーの取り締まりが行われて以降これまで、注意勧告を受けた女性のうち0.8%が司法当局に引き渡されたにすぎない」と述べた。

 警察の広報サイトによると、アフマディー=モガッダム司令官はさらに、イランでの暴力犯罪の発生は顕著に低下していると述べ、「過去4ヶ月間にイランで暴力的かつ危険な犯罪が行われた件数は、前年同期に比べ20%から30%低下した」と指摘した。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3306 )