チェリキ国民教育相、教育省推薦図書の一部出版社を告訴へ―表現に問題あり(Milliyet紙)
2006年08月27日付 Milliyet 紙

チェリキ国民教育相は、俗語や侮蔑の表現を用いながらも国民教育省推薦図書のロゴがついた本を出した出版社を告訴する予定であると述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、「基本図書100選」リストにのる作品の一部が、卑猥で侮蔑の内容を含みながらも出版されたことに対し、ヒュセイン・チェリキ国民教育相に注意をした。チェリキも、俗語や侮蔑の表現を用いながらも国民教育省推薦図書のロゴがついた本を出した出版社を告訴する予定であると述べる一方で、「(翻訳国固有の)文化的内容を含む翻訳」を擁護した。チェリキは、「ピノキオ」に出てくる‘Oh God’がトルコ語で‘Tanrım、Allahım、Rabbim’(以上、‘神’の意)のように訳されうると強調しながら、「この翻訳に何一つおかしな所はない。‘Aman Allahım’(‘あぁ、神様’の意)の他に何と訳せるというのか」と述べた。

■ 「ふさわしくない本を知らせて」
基本図書100選のうちで、イルクビズ出版社が出した「トルコ民謡選」にある「エジェヴィト(共和人民党の政治家の名前)の頭(政) / セゼル大統領の棒(法) / (ふたりのために)みな愚かになった / ふたりの頭が取れてしまえ(忌々しい奴らめ、の意)」といった表現が明らかになった後、エルドアンは先日チェリキと電話で何度も話しあった。
ウァンを視察中にテレビに向けて説明を行ったチェリキは、卑猥な言葉、侮蔑の言葉、粗雑な言葉、俗語を含みながらも「国民教育省推薦、基本図書100選」になっている本に関し、リストを作成する予定であると発表した。この種の本があれば知らせるように要請するチェリキは次のように話した。

■ 「侮蔑は許せない」
「大統領やその他の人に対する侮辱を含む本が、学校や生徒に推薦されるなどというのはありえないことだ。いずれかの出版社が、自ら卑猥な表現を含む作品集を編纂し、『国民教育省が子どもたちに詩を薦めた』として本を出版しても、私たち国民教育省に責任はないのだ。市場に出回る本を、われわれは常にチェックできない。俗語や侮蔑の言葉が本当に含まれているとすれば、国民教育省推薦のロゴを用いた事を理由に告訴する」

■ ハイジとキリスト教
チェリキは、翻訳がおこなわれた国の文化的要素を考慮する必要があると主張した。「翻訳国(トルコ)の文化的要素を考慮することと、キリスト教世界で書かれた作品(の表現)をイスラーム的表現に変えることは別物だ。『アルプスの少女ハイジ』では、キリスト教が非常に宣伝されていると言える。ハイジ(という作品)が好きだったら、イスラーム的表現を用いるのをあきらめるしかない。(それが無理なら)座して、自らハイジを書くことだ」



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( 翻訳者:井上さやか )
( 記事ID:3357 )