軍の新参謀長ビュユクアヌト「共和国の保持は政治でなく、軍の職務」(Milliyet紙)
2006年08月29日付 Milliyet 紙
参謀総長職をヒルミ・オズギョク将軍から引き継ぐヤシャル・ビュユクアヌト将軍は、共和国の諸価値、世俗主義と国家の一体性を維持することはトルコ国軍の職務であり、これは内政干渉に当たらないと強調した。
統合参謀本部で昨日行われた引き継ぎ式でビュユクアヌト氏は、次のような要旨のメッセージを伝えた。
・共和国の基本理念:国外の出来事に加えて、国内情勢の変化もトルコに影響を与えている。安全保障と憲法の第1,2,3条項に明記されているトルコ共和国の基本理念の観点から、分離独立運動と反動活動がこの時代に影響を与えている。
共和国の樹立から今日まで、国家の不可分性と共和国の基本原則は、いついかなるときもこれほどまでに議論の対象となったことはなく、同時にこれほどの危機に直面したことはなかった。
非武装テロと呼べる組織活動によっても国家の一体性はこれほどまで攻撃にさらされなかった。
・軍部の役割:近年、トルコ共和国における軍部の役割について数多くの論議がなされている。こうした論議が、適切な意図や客観的基準で行われるのであれば、理解もできようし、この論議の評価を活かすこともできよう。疑いなく、トルコ国軍は内政に関与しないし、あってはならないのだ。私は、同僚に、このことに関しては1830年から1918年までのオスマン朝史をよく学ぶよう勧めている。
国家の一体性を廃そうとするあらゆる勢力と戦うこと、また憲法の最初の3条項で明らかにされる共和国の基本原則を護持することが、軍部の職務である。これは、われわれの見解では、内政に関与するものでなく、法によりわれわれに付与されたものである。軍部は、こうした職務を果たすか果たさないかのような選択肢もないし、(職務遂行は)派手な振る舞いでもない。
・彼(ビュユクアヌト将軍)に向けられた攻撃:この、トルコ国軍と世俗的な共和国の敵である悪しき勢力のことを、私だけでなく、トルコ国民も承知している。
私はこう信じている。近い将来、化けの皮がはがれる悪しき勢力は、崇高なトルコの正義の前で必要な報いをうけよう。
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:3370 )