イラン外相がダマスカス訪問、シリア大統領らと会談(アル・ナハール紙)
2006年07月18日付 Al-Nahar 紙

■ モッタキ外相、ダマスカスから休戦と捕虜交換を呼びかけ
■ サウジアラビアは「独断専行による決定」に「陥っている」現状を非難

2006年07月18日付アル・ナハール紙(レバノン)HP1面

【ダマスカス:シャアバーン・アッブード】
【その他各国の首都:諸通信社】

 イランのマヌーチェフル・モッタキ外相は昨日ダマスカスでシリアのバッシャール・アル=アサド大統領ならびにファールーク・アル=シャルウ副大統領、ワリード・アル=ムアッリム外相と協議を行い、レバノンとイスラエルの休戦と捕虜の交換を呼びかけた。いっぽうシリアの各都市ではレバノンとの連帯を表明する民衆のデモが行われ、サウジアラビア王国はイスラエルの攻撃について、ヒズブッラーとイスラーム抵抗運動ハマースに責任があるとの見解を再度表明した。

 シリア・アラブ通信社「サナ」は大統領声明の一部を引用しつつ、モッタキ外相がイランのマフムード・アフマディネジャード大統領からアサド大統領へのメッセージを伝えた。このメッセージは「いかなる脅迫や敵対行為に対してもイランはシリアを支援する」と強調するものであった。モッタキ外相は「この会談においては、イスラエルのレバノンに対するひきつづく侵略行為や、民間人やインフラを狙ったイスラエル軍の野蛮な破壊活動について話し合った」と述べた。さらに「イスラエルのレバノンとパレスチナに対する侵略戦争や、現在の状況下でレバノンおよびパレスチナの抵抗活動を援助する方法についての地域および国際社会の各国の立場について検討した。また、提起された問題について両友好国の間で意見交換をつづけてゆく必要性について確認がなされた」と述べた。

(中略)

■ サウジアラビア

 リヤードでサウジアラビア内閣が発表した声明は「一部の分子や勢力が無秩序化して独断専行による意思決定に陥り、それをイスラエルが、[サウジアラビアの]兄弟国レバノンに対して狂った戦争を行い、パレスチナ人民全体を虜囚として閉じ込めるために悪用している」と述べている。また声明は、「サウジアラビアは兄弟国レバノンとパレスチナ占領地の合法的な国民勢力と団結して、アラブ民族およびイスラーム共同体の存在を脅かすこれらの危機の排除に努める」と述べている。

 また同声明はイスラエルに対してガザ地区攻撃を終止させるよう呼びかける国連安全保障理事会の決議採択を阻止するため拒否権を発動したアメリカ政府を間接的に批判し、「イスラエルの政策に対する一部諸国の絶対的な支持は、この問題に関する安全保障理事会での決議採択をも妨げている」と述べた。

(後略)



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( 翻訳者:玉井葉子 )
( 記事ID:3174 )