毒ビスケットを使って、バスの乗客から盗み ハムシャフリー紙
2006年08月05日付 Hamshahri 紙
【事件部】毒ビスケットを勧めて11人の乗客の意識を失わせ、彼らの物を盗んだ男がマシャド警察捜査員の追跡によって罠に落ちた。
今年ファルヴァルディーン月上旬〔西暦3月下旬〕、キャリームという男がマシャド警察捜査課を訪れ、訴状を提出するとともに、「若い男と知り合い、毒ビスケットを食べた後、気を失った。その間にその男に所持品を盗まれた」と主張した。
この被害者は調査の際、経緯を次のように説明した。「事件の日、私はマシャドターミナルでテヘラン行きのバスに乗った。隣には若者が座っていた。バスが出発して数分後、若い男が人懐こそうにして私にビスケットを勧めた。私も勧められるがままビスケットを食べた。その少し後、突然体がだるくなり、めまいがし、数分後に気を失った。意識が戻った時、ビスケットを食べたせいで中毒にかかったのだと気づき、他の乗客たちの助けを借りてテヘランの救急病院に搬送してもらった。意識がはっきりした後、現金と携帯電話を盗まれていたことに気づいた」。
訴状の提出を受け、捜査課の捜査官らは容疑者の特定と逮捕に向けた捜査を任務に組み入れた。調査を続けているうちに捜査官らは、携帯電話2機が盗まれた同じような二つの事件に遭遇し、盗まれた電話のシリアルナンバーを探し当てることで電話1機の在処を見つけ、マジードという男を逮捕した。マジードは最初の取り調べで、「この電話は甥のレザーから買ったものだ。レザーの住所をあなたがたに教えてもいい」と主張した。そしてこの住所から、容疑者のレザーがマシャドで逮捕された。
18歳の容疑者レザーは最初の取り調べで同じ手口による11件の盗みを白状した。「マシャド-テヘラン、マシャド-マーザンダラーン路線で餌食を定めては、毒ビスケットを勧めて盗みをはたらいていた。盗んだものを父方のおじに渡してブローカーに売りさばいてもらっていた」。
レザーはまた、警察の調べに対し、「買ったビスケットに睡眠薬を混ぜて乗客に勧め、彼らの所持品を盗んでいた」と認めた。現在も警察は、レザーの自白に基づき、盗難にあった9人を特定するための調査を続けている。
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( 翻訳者:吉村 かすみ )
( 記事ID:3189 )