イタリア軍先遣隊がUNIFIL参加のためスールに到着(アル・ナハール紙)
2006年09月03日付 Al-Nahar 紙
■ イタリア軍がスールに到着 アメリカはレバノン国軍とUNIFILの展開完了の必要性を強調
■ 国会議員は議事堂で宿泊 国際社会は近日中に封鎖解除との見通し
■ ビッリー議長、「団結による挑戦」を主張
■ セニョーラ首相、近日中のダマスカス訪問に言及
2006年09月03日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
レバノンに対するイスラエルの港湾と空港の封鎖解除のため、昨日国会が始めた泊まり込みへの広範な議員の参加(議員83名)は、有力な政府関係者の表現によれば「国民の団結」の象徴であり、封鎖解除のための「効果的なレバノンからの圧力を示すこと」に寄与するものであった。
ナビーフ・ビッリー国会議長が呼びかけ、フアード・アル=セニョーラ首相も参加したこの泊まり込みと時を同じくして各方面の立場の表明や新たな情報が相次ぎ、封鎖解除は強化されたUNIFIL部隊の兵員が約5千人に増強されるか否かにかかっていることが明らかになってきた。それはがイタリア軍先遣隊が昨日レバノンに到着し始めるという状況のなかでは、短期間で実現することもあり得る。
■ 国連
この展開の中で、レバノンにおける国連事務総長代理であるガイル・ペデルセンは、イリヤース・アル=ムッル国防相との会談の後で、「封鎖が解除されるであろう事を確信している。(...)我々はこの件に関して進展が見られることを期待している」と発表した。
いっぽうムッル国防相は「ペデルセン氏は私に対して、今後何日間あるいは一週間のあいだに、この課題が終わるだろうとの安心感を与えてくれた。イスラエル政府は明日(本日)会合があり、そこで何らかの結果が生まれる可能性がある。コフィ・アナン国連事務総長が封鎖解除のために多大な圧力を与えているからだ」と語った。
(中略)
■ イタリア軍
スールには昨日、南部に展開する予定の国際部隊に先遣隊として参加するイタリア海軍の歩兵部隊が到着した。
同部隊の隊員は自動機関銃を装備し、青い帽子をかぶり、イタリア海軍艦隊のガリバルディ航空母艦からヘリコプターとゴムボートでスールの海岸に降り立った。
イタリア海軍艦隊の報道官は、「イタリアが参加を約束した3000人のうち約800人の隊員がレバノン海域に到着した」と語った。昨日の日中までにイタリア軍の兵員250人以上が埠頭に上陸し、海上の状況に従ったタイミングで本日追加の隊員が上陸する予定である。
フランス通信社は「イタリア軍のスール海岸への到着に祝賀の雰囲気があたりを支配し、周辺地域の地方自治体職員は、兵士たちに会うためにやってきた群衆に水やサンドイッチを配った。家々のバルコニーの下には、レバノンとイタリアの国旗を掲げた何十人もの女性や子供が立ち並び、バルコニーはイタリア国旗で飾られた」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:工藤章 )
( 記事ID:3476 )