エルドアン首相:トルコ知識人は自国文化を大切にすべき(Milliyet紙)
2006年09月12日付 Milliyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、アカデミズムの中で論議を生むであろう発言をおこない、オスマン帝国からトルコ共和国への移行期に知識人中には、自身のアイデンティティや価値観に疎くなる者もいた、と述べた。エルドアン首相は、昨日第15回トルコ歴史会議でおこなったスピーチで次のように述べた。

■自らの文化に立ち返る人物
「何世紀にもわたるこの大きな経験は、今日衝突によって暗くなっている世界にとっても重要な手本であり、啓示の源である。こうした啓示は誰にも増して、トルコ知識人、トルコ科学者、トルコの若者らにとって必要であるのだ。なぜなら、オスマン帝国からトルコ共和国への移行期に知識人の一部は、自らのアイデンティティや価値観に疎くなり、自信を喪失した。さらに、遺産の拒絶にまでおよぶ者さえいた。豊かな過去の遺産を過小評価する認識が払ったつけは、わが国、国民にとって思っている以上に大きいのだ。
確かに、この国が再び世界と競合すること、再び力を持つことは、ヤフヤ・ケマル氏が述べたように「自らの文化に立ち返る人物」によって、そう、自身固有のアイデンティティ、文化、価値観を堅持する知識人、科学者によって可能となるのだ」。

エルドアン首相の話は次のように続いた。
「トルコは自国を周辺諸国の緊張から分離することはできない。周辺地域にある、われわれの安全を脅かすものに気づかなくてはならない。そうでなければ、われわれの利益を守ることはできないし、人類に貢献もできない。偉大なるムスタファ・ケマル・アタテュルクは簡潔な表現で、『歴史は慮らない者には無慈悲だ』(と語っている)」。



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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:3485 )