オスマン時代の土地証文、公開方法に国家安全保障評議会が苦言(Hurriyet紙)
2006年09月19日付 Hurriyet 紙

国家安全保障評議会は、オスマン帝国時代の地券文書(土地証文)群をトルコ語に翻訳して、コンピューターに入力する「地券文書の電子化プロジェクト」を「民族的かつ政治的な悪用への材料」になりうるという理由で反対した。国家安全保障評議会は、地券及び地籍簿総局に送った「極秘」文書において、こうした情報の利用制限を求めた。

同総局は、オスマン帝国時代の地券をトルコ語に翻訳し「国立文書館」に移管して公開への布石を敷く電子化プロジェクトに関して、諸機関に見解を尋ねた。

■准将は答えた
ニハト・シャーヒン副局長は、上記プロジェクトに関連して国家安全保障評議会宛に送った2005年8月17日付けの文書で、オスマン時代に関する「検地帳」が電子化され国立文書館総局に移管されることについて評価を求めた。国家安全保障評議会の動員及び戦闘準備計画部部長のタッヤール・エルマース准将は、2005年8月26日付の「極秘」という印が入った文書で返答した。エルマース准将は、次のような見解を明らかにした。

■悪用への警告
「オスマン帝国時代の当該台帳が含んでいる情報は、民族的かつ政治的な(根拠のない虐殺、オスマン帝国(期)のワクフへの権利請求とそれに類すること)悪用への材料になりうる。また国内で抱えている状況を考慮に入れると、部分的であれ全体的であれ(公開)情報を増やして配布しないこと、広く文書を利用した活動が行われている諸文書館に(情報を)移管しないこと、したがって所蔵する地券及び地籍簿総局で保管すること、国益の点で利用を制限することが、適切と判断されよう」




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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:3529 )