301条問題をめぐって公正発展党内で意見が対立(Radikal紙)
2006年09月20日付 Radikal 紙

ババジャン国務相(EU加盟交渉担当)に続きギュル外相も301条問題解決に道を開くことを受け入れ「修正しうる」と発言した。チチェキ法務大臣とシャーヒン副首相は「司法の一定見解を待たなければならない」と述べ、EU関係者は「懸念している」と語った。

トルコ大国民議会(TBMM)は、欧州共同体(EU)への加盟を目的とした改革パッケージを議論するため臨時召集されたが、政府の懸案事項でありEUが最も強く要求する「トルコ刑法第301条の廃止、もしくは修正」問題で混乱した。
アブドゥッラー・ギュル外相とアリ・ババジャン国務相(EU加盟交渉担当)が、ブリュッセルに対して「必要であれば修正する」というメッセージを伝える一方、ジェミル・チチェキ法務大臣は、「修正あるいは廃止は政府の議事にあがっていない」と発言した。レジェプ・タイイプ・エルドアン首相もチチェキ法務大臣の線に近いことが明らかにされている。政府とトルコ大国民議会のAKP会派間の意見調整をしたメフメト・アリー・シャーヒン副首相も、「修正はない」と発言する者のうちの一人だ。

■ギュル外相:再検討可能
ギュル外相はニューヨークの国連総会に出席し、トルコ刑法第301条が原因で問題が生じていること、司法上のプロセスが終わっていないことを明らかにする一方、「我々はある考えの背後に暴力がなければ、その考えが表現されることを支持する」と語った。ババジャン国務相も、ブリュッセルで行われた交渉後の9月9日の記者会見で、301条に関する質問に答弁した際、「新たに提出された法律の適用は、一定期間検討することが必要で、現在検討中だ。表現の自由に関して問題があることが十分に明らかになれば、法律は再度検討されうる」と語った。
ババジャン国務相は、今日このような判決は見られないと話し、「ある考えが変わるには、時間がかかる」という言葉で適用の重要性を指摘した。以前、閣僚会議の後何度も「301条に修正はない」と話していたチチェキ法務大臣は、昨日(19日)も臨時召集されたトルコ大国民議会の議事に301条問題が上がらなかったことを明らかにした。

■シャーヒン副首相:議事にない
シャーヒン国務大臣は301条問題が議事にあがらなかったと語り、「適用に統一性、一定の見解があれば、より容易に解決される。現在、司法に統一性が見られない。様々な判決がある。ある者は無罪、ある者は有罪になる。最高裁判所の見解を期待することは有益だ。301条修正は我々が議論する議題ではない。一定の見解に基づく判決が出始めた後は我々が変更する必要もなくなる」と語った。



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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:3540 )