衛星画像のように正確 -ロシア人専門家、ピーリー・レイスの地図を絶賛(Milliyet紙)
2006年09月22日付 Milliyet 紙

ロシアの専門家らは、オスマン時代の海軍提督であり海洋製図学者のピーリー・レイスがおよそ500年前に作成した世界地図を、衛星写真のように正確で完璧なものであると評した。
ロシアの新聞コムソモリスカヤ・プラウダ紙は一昨日(9月20日)、紙面でピーリー・レイスについて大きくとりあげ、レイスの地図をもとに1万年前に南極大陸に人が住んでいたと書いている。さらに同紙は、レイスの地図にはチリ沿岸部、アンデス山脈およびアフリカがそれ以前にみられない詳しさで詳細に描かれていると述べ、次のように伝えた。「トルコ人海軍提督の地図には、発見される300年も前に南極(1818年発見)が描かれ、1958年に発見された多島海も描かれている。」

■三角法の謎

ロシアの歴史学者セルゲイ・マヌコイ氏は、ピーリー・レイスが1513年に描いたような地図を作成しようとすれば衛星写真を使う以外に方法はないとし、次のように話した。「実際のところ、地図も写真に酷似している。まるで衛星を地図に描かれたエリアの上に飛ばし、写真を撮ったかのようだ。特に南半球は信じがたいほど詳細に描かれている。」さらに同氏は、ピーリー・レイスが三角法を知らずにこうした地図を描くことは不可能であるのだが、三角法が使われ始めたのは18世紀であるという事実は驚くべき状況であると話した。
コムソモリスカヤ・プラウダ紙はさらに次のように述べている。「今日でも、一部の地図の誤りがピーリー・レイスの地図をもとに修正されていることが知られている。トルコの海軍提督は、死んで何世紀も経った今もなお、話題になっている。」

■イギリスで“ピーリー・レイス”ファッション

イギリスの自然史博物館で行われたロンドン・ファッション・ウィークで2007年夏コレクションを発表したファッション・デザイナーのアルズ・カプロルさんは、洋服の基本コンセプトをピーリー・レイスの地図とした。カプロルさんは、レイスの地図が現代では宇宙科学を用いなければ作成できないくらい完璧なものである点に注目し、次のように話した。「これに感動せずにはいられません。私もオスマン時代の海軍提督から自分のコレクションの着想を得ました。」


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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:3558 )