ヒズブッラー武装問題をめぐる各勢力間の対話再開か(アル・ナハール紙)
2006年09月17日付 Al-Nahar 紙

■ アウン議員、政府とヒズブッラーに戦争の責任があると主張
■ ビッリー国会議長、国民対話会議の代わりに「二者対話」を主導
■ セニョーラ首相はヒズブッラー武装解除の意向を堅持
■ ジュンブラート議員はアラブ・イラン間の対話を提案

2006年09月17日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 国内情勢の麻痺状態が収まり、強化された国際部隊への参加国の部隊が続々到着するなかで、7月12日以前の段階での営みを再びやり直そうと試みるための新たなレバノン国民対話会議の開催というテーマが浮上した。7月12日以前には国民対話会議においてヒズブッラーの武装問題について協議がなされていたが、7月12日に始まった戦争によって、この問題は国連安保理決議第1701号によって強化されるかたちで、きわめて大きな重要性を帯びるにいたったのである。

■ ビッリー国会議長

 内閣関係者は本紙に対して、ナビーフ・ビッリー国会議長がベイルートへ戻った後に行なっている「段階的な対話へのイニシアティヴ」がおそらく、現在ヒズブッラーのナスルッラー書記長の移動の安全性を取り巻く状況のため開催が困難となった国民対話会議の代わりになる可能性が最も高いと語った。

 このイニシアティヴがどのようなものかについて同関係者は、ムスタクバル潮流、ヒズブッラー、民主主義会合、カターイブ党、レバノン軍団その他、ヒズブッラーの武装問題に対して一定の立場を有する対話会議の各当事者がそれぞれ二者会談を実施するというものであると語った。

■ セニョーラ首相

 フアード・アル=セニョーラ首相はカナダ時間の金曜夜に放送された「ラジオ・カナダ」とのインタビューにおいて、レバノン国内の武器を押収する意向をあらためて表明した。

(中略)

■ ジュンブラート議員

 一方、「民主主義会合」代表であるワリード・ジュンブラート議員は、カタールの衛星テレビ局「アル=ジャジーラ」が昨夜放映したインタビュー番組において、「誰もヒズブッラーの武装解除を強制することは出来ない」との見解を示した。そして、「国内の対話だけでは十分ではない」と語り、この目標を達成するための「アラブ・イラン間の対話」を呼びかけ、アラブ側から参加すべき国はサウジアラビアとエジプト、ヨルダンと特定し、シリアについては「イランの付属物である」として除外した。

(中略)

■ アウン議員

 いっぽう「変化と改革」ブロック代表であるミシェル・アウン議員は再び政府および国会における多数派勢力に対する批判を展開し、同勢力を「盗人の権力」と評した。

 ドバイに拠点を置く衛星テレビ局「アル=アラビーヤ」への談話においてアウン議員は昨日、「問題は選挙法にある」と述べた。また、政府には「悪政ゆえに」戦争をもたらした責任があると批判し、「ヒズブッラーも政府の一部であり、政府は全体として責任を負っている。両者がともにあるかぎり、両者ともに戦争とその結果について責任を負わねばならない」と述べた。

(後略)



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( 翻訳者:工藤章 )
( 記事ID:3584 )