欧州議会のトルコレポート、初めてスカーフ問題をとりあげる(Yeni Safak紙)
2006年09月29日付 Yeni Safak 紙

欧州議会で欧州議会議員ジェム・オズデミル氏の尽力により承認されたトルコレポートに、はじめて「スカーフ問題」が入った。レポートでは、特に大学でのスカーフ問題が解決されなければならないことが強調され、これにより欧州議会の注目は高等教育機構(YÖK)に向けられることとなった。第2547号の高等教育法にはスカーフ禁止項目が存在しないにもかかわらず、高等教育機構は憲法裁判所および行政裁判所の決定に基づきスカーフを禁止している。

■大学で勉強すべき

一昨日欧州議会で承認されたトルコレポートでは、スカーフ禁止問題に関する言及が加わったことが特徴的だった。欧州議会報告に初めて盛り込まれたスカーフ問題は、次のように書かれていた。「近年、トルコ社会で起こっているスカーフ禁止問題に関する議論に触れたい。これについてはヨーロッパの基準が存在していない。しかしスカーフを身につけた学生が大学や他の教育機関で教育を受けられるよう合意が得られるものと期待している。」

欧州議会により、特に大学でのスカーフ禁止問題解決に向けた決定が採択されると注目はYÖKに集まった。憲法および法律でスカーフを禁止する条項が存在しないにもかかわらず、YÖKは9月12日のクーデターから今日まで大学でのスカーフ着用を禁止している。YÖKはスカーフ禁止に関する決定を、憲法裁判所、行政裁判所および欧州人権裁判所の判決に基づいたものであるとしている。

■EUも問題を認識

EUが問題を認識することは肝要だ。公正発展党アンカラ選出ムスタファ・サリド・ヤズジュオール議員は、欧州議会によるスカーフ禁止に関する決定を次のように評した。「トルコはこの問題を長い間抱えている。この問題が欧州議会のレポートに盛り込まれたということは、EUの議題にも盛り込まれたことを示している。EUに強要されることなく解決されるべきだった。だが、合意が得られなかったため、解決には至らなかった。」

■禁止の如何の判断はYÖKに

「EU加盟国でこのような問題を抱えている国はほとんどない。イスラム教徒の学生のために各国内で施行されている取り決めはある。しかしトルコではこの問題が広範にわたり発生している。欧州議会は今回の決定に続き、合意による問題解決に向け前進する必要がある。ここで最も重要な役割を担うのがYÖKだ。各方面が、解決のため熟慮することを迫られる」と話した。



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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:3601 )