イランに対する経済制裁にドイツ懸念 シャルグ紙
2006年09月04日付 Sharq 紙

2006年9月4日付 シャルグ紙14面

ドイツの最も権威ある新聞のひとつであるディー・ウェルト紙は、いかなるものであれ、イランへの経済制裁をドイツが懸念していることについて、2つの記事を掲載した。イランに対する経済制裁が実施された場合、ドイツで1万を超える職が失われるとの内容は、ベルリンの経済関係者を心配させている。

ドイツの海外通商連盟会長のブルナー氏はディー・ウェルト紙とのインタビューで、政治的問題は政治的手段・方法を用いて解決すべきであり、経済的手段は用いるべきではないと主張した。シュテファン・フォン・バーゼルがディー・ウェルト紙上に記した説明によると、イランへの経済制裁によるヨーロッパとドイツへの打撃は、このような措置がもたらす利益よりも大きいと考えられているという。

ディー・ウェルト紙の記者の見解によれば、キューバの経験は経済制裁が一国を屈服させることはできないということを示しており、ましてや、キューバとは反対にエネルギー資源が豊富なイランに対しては効果がない。この記事はさらに、ドイツ経済、特にドイツの中小企業がイランへの経済制裁の犠牲となるだろうとした上で、根本的にこの経済制裁には敗者しかおらず、勝者を想像することはできないと論じている。

他方、ドイツ商工会議所の会長は、ドイツ経済は成長過程にあるイラン市場に大規模に参入しており、この市場参入を見過ごせば、多大な損失を被るだろうと語る。同氏の見解によれば、イランと西欧諸国の不和さえもドイツの経済発展に損害をもたらしうるという。2005年を通じて、イランはドイツの商品の中東における最大の目的地であり、ドイツの諸企業は44億ユーロにのぼる商品をイランに輸出した。もっとも、2005年の上半期におけるドイツのイランへの輸出は前年の上半期に比べて、10パーセント減少している。

ドイツ商工会議所の会長は、海外からの圧力はイランの人々が自らの大統領のもとにさらに結束し、大統領を支持することにつながるとも強調した。

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( 翻訳者:下山伴子 )
( 記事ID:3433 )