■ ブッシュ、イラクでの最後のチャンスを求める　
■ 民主党議員たち：「アメリカは人質になった」
■ 上院外交委員会は計画を拒否

2007年1月25日付アル・アハラーム紙（エジプト）HP１面

【ワシントン：ホダー・タウフィーク、アースィム・アブドゥルハーリク】

ジョージ・ブッシュ大統領は一般教書演説で、イラクで成功するため新戦略にチャンスを与えるよう求め、失敗すれば結果は甚大なものとなり、イランに支援されたシーア派過激派とアル＝カーイダに支援されたスンナ派過激派との、イラク全土や地域全体に影響を及ぼすような紛争に発展しかねないと述べた。

　民主党はブッシュ演説に対して厳しい批判をもって応えた。民主党のジェームス・ウェブ上院議員は公式声明の形を取った反論を読み上げ、アメリカは悪化する一方のイラクの治安状況の人質になったと述べた。

　上院はブッシュの計画を拒否すべく迅速に動いた。上院外交委員会で投票を行い、イラクへの米軍増兵はアメリカの国益にはならないとする拘束力を持たない決議を賛成12票、反対9票で可決した。

　決議案を作成した共和党のチャック・ヘーゲル上院議員は、米軍を増派して宗派戦争のるつぼに投げ込むことは、賢明な政策ではなく、それどころかアメリカ国民の命をピンポン玉のように弄ぶ行為だと述べた。

　他方、ディック・チェイニー副大統領は、議会の決定によってブッシュ大統領がイラク新計画の実行を取りやめることはないと明言した。

Tweet

現地の新聞はこちら

　同じジャンルの記事を見る

（ 翻訳者:原田史歩 ）
（ 記事ID:10005 )