レバノン首相、湾岸諸国からパリⅢ会議への支援を取りつけて帰国
2007年01月16日付 Al-Nahar 紙

■ 今日アムル・ムーサー事務局長とレバノン問題の調停について協議
■ セニョーラ首相、湾岸諸国からパリⅢ会議への広汎な支援を取りつけて帰国
■ サウジのイニシアティヴは存在しないが、危機収拾の努力は行われている

2007年01月16日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

フアード・アル=セニョーラ首相は今日アラブ諸国歴訪を終え、アラブ特に湾岸からのパリⅢ会議に効果的に参加するとの約束を携えてベイルートへ戻る。そのためレバノンが国際社会およびアラブ諸国からの多額の援助を得るだろうという楽観的な見通しが有力になっている。そうしたなかで国内政治においては、今月25日に予定されている会議に向けての今後数日間の展開について両勢力とも憶測を避けており、情勢は膠着状態となっている。

そんな中で興味を引くのは、反対派勢力と多数派勢力の双方の関係者が昨日、レバノンの危機に対応するためのサウジアラビアによるイニシアティヴが存在することを否定したことである。本紙に昨日掲載されたように、ベイルート駐在のアブドゥルアズィーズ・ハウジャ大使が新たな緊張の激化を抑えて各勢力を対話の方向へ向ける努力をしているという事実については、両勢力ともに認めている。しかしサウジアラビアはまだアラブ連盟のイニシアティヴを支持しておりその枠組みを超えることはできないため、サウジアラビアの努力はイニシアティヴの提示には至っていないという。

またナビーフ・ビッリー国会議長を訪問した人たちは昨日、「サウジアラビアはイニシアティヴをとってはいないが、レバノン人の意志の統一に努めており、それはサウジアラビアにとって不思議なことではない」とのビッリー議長の発言を伝えた。ビッリー議長はレバノンの危機に対するサウジアラビア要人の取り組みについて「分別ある」振る舞いであると述べ、ハウジャ大使が自分に対して「サウジアラビアはレバノン人たちの間を区別することはなく、ただレバノンの繁栄を願っている」と語ったことを明らかにした。また「ムスタクバル潮流」代表のサアド・アル=ハリーリー議員が「ヒズブッラー」のハサン・ナスルッラー書記長と会談を行う用意があると表明したことについて質問されるとビッリー議長は、「重要なのは会談ではなく結果だ」と答えた。

(後略)

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( 翻訳者:玉井葉子 )
( 記事ID:10011 )