ガザ地区が戦場と化す中、ライス国務長官は最終的地位交渉開始の意向を表明
2007年02月03日付 Al-Ahram 紙

■ ガザ地区で内戦、25名が死亡、240名が負傷
■ ハマースとファタハ、即時かつ完全な停戦に合意
■ 中東和平四者協議はアッバース-オルメルト会談を求めたライス案を支持

2007年02月03日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ガザ:アシュラフ・アブルホウル、諸通信社】

ハマースとファタハは、昨夕開催された会合において、合意を実行に移すメカニズムを確定するための会合を今日開くことを条件に、ガザ地区で双方の武装戦闘員によって行われている攻撃を即時かつ完全に停止することに合意した。この会合は、エジプト治安代表団のイニシアチブのもとに開催されたものであった。

昨日のガザ地区はファタハとハマースの武装メンバーの間での戦場と化し、地区のあらゆる方面で砲火が降りそそいだ。その結果、24時間で21名が死亡、加えて245名が負傷した。

(中略)

戦闘は昨日早朝の数時間、ワフダ通りのヤルムーク競技場に面している特殊警察本部近辺で集中的に発生し、本部は制圧を試みる戦闘員たちによってR.P.G.ミサイル(携帯式対戦車砲)による砲撃にさらされた。その前夜も小銃や重火器による交戦の音が静まることはなく、加えて凍えるように冷たい空気の中、町の電力がほぼ全面的にストップした。

(中略)

エジプト治安代表団による努力が持久戦の様相を見せる中、ガザ市のエジプト大使館が主催した緊急会合には、パレスチナのイスマーイール・ハニーヤ首相とアッバース大統領のルーヒー・ファトゥーフ特使が出席し、ハマースとファタハの間の抗争の結果生じた情勢の悪化について話し合った。エジプト治安代表団長としてパレスチナに派遣されているブルハーン・ジャマール・ハンマード少将は、襲撃やパレスチナの公的機関への放火を強く非難した。

(中略)

【ワシントン:ホダー・タウフィーク】

バン・ギムン国連事務総長は、昨日の中東和平四者協議(米・国連・EU・露)の会合直後の記者会見で、「会合ではロードマップが最優先されるべきこと、およびその迅速な実現をめざすアメリカの努力を支援することが確認された。またアメリカ合衆国とロシアと国連の各代表は、ハマース率いるパレスチナ政府に対する国際的援助を再開するにあたっては、イスラエル承認とイスラエルとの過去の合意の承認、暴力放棄という条件をまずは満たす必要があるとの考えを堅持すると確認した」と述べた。

またバン・ギムン事務総長は、イスラエルのエフード・オルメルト首相およびパレスチナのマフムード・アッバース大統領を今月中旬に会談させ、国境策定と将来のパレスチナ国家樹立の段取りをめぐる最終的地位交渉に入らせるというコンドリーザ・ライス米国務長官の意向を四者協議が支持したことも確認した。

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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:10093 )