政府支持派が2月14日記念式典開催へ 反対派勢力は座り込み続行の意向
2007年02月03日付 Al-Nahar 紙

■ ヒズブッラー、あくまで殉教者広場およびリヤード・アル=スルフ広場での座り込み続行の意向 レバノン南部国境沿いで党旗を掲げる
■ 多数派勢力、2・14記念日に大規模で文明的な式典の開催へ
■ イランとサウジアラビアがレバノンの事態沈静化で合意、ただしシリアは合意の外

2007年02月03日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 ラフィーク・アル=ハリーリー元首相とその側近らの暗殺から2周年となる記念日を11日後に控えて政府支持派と反対派勢力がそれぞれ表明した立場から見て、双方の間に広がる雰囲気からは、記念式典を団結した形で行おうとする決意は感じられない。その原因として、多数派勢力のさる関係者らの見解によれば、「シリアが、進行中のレバノンに関する対話において、特にサウジアラビアとイランの間の対話において周縁に追いやられることに異議を唱え、レバノン情勢の要素としてあらためて参入してきた」ことがあるという。

 こうした現状のなかで、幅広く観測を行っている某外交筋は、アラブ連盟のアムル・ムーサー事務局長がベイルート訪問を今月半ばまで遅らせるかもしれない、と述べている。ムーサー事務局長は来週火曜日にモスクワを訪問した後、リヤドとダマスカスへの訪問を望んでいるため、予期されていた今月8日には来訪しない、というのである。

 また、外交関係の情報によれば、レバノンにおいて1月25日木曜日の事件以降続いている平静はイランとサウジアラビアの合意によって維持される方向だという。しかし、シリアはいまだこの取り決めの外にいる。

(中略)

■ 3・14勢力

 2・14記念日について、さる有力閣僚筋は本紙に対し、同記念日の式典は「大勢を集め、文明的な形で行われるだろう。2・14記念日の式典を止めることはない。殉教者広場の中央には墓があるし、ベイルートには広い広場がいくつもあって、この記念日の主人公に対する忠誠を示したいと思っている大勢の人々を集めることができる」と伝えた。これは、反対派勢力がリヤード・アル=スルフ広場とダッバース広場で座り込みに繰り出す意向であることに言及して述べた言葉である。同閣僚筋は、「3・14勢力側の人々は記念式典を行うが、座り込みまではやらない。この国において生活が本来の形で進んでいくようにし、それによってムーサー事務局長が提案する意向の解決策への地平を切り開くというのが我々の決定だからである」と強調した。

(中略)

■ ヒズブッラー

 ヒズブッラー指導部の関係者は本紙に対し、同党と反対派勢力は「あちら側が現場的にも政治的にも沈静化に取り組んでいることに注目している。我々はこうした努力に応答はするが、二大広場のうちの片方(殉教者広場)をあきらめて明け渡したり、2ヶ月前から始めた座り込みを解散したりする用意はない旨を関係各方面に伝えた。この2つは我々にとってレッド・ライン[※最後の一線]であるからだ」と述べた。

(中略)

■ レバノン南部

 ナークーラでは昨日、UNIFIL[国連レバノン暫定軍]の本部において軍事式典が行われ、国連軍司令部の指揮権がフランスのアラン・ペレグリニ司令官からイタリアのクラウディオ・グラシノ将軍に引き継がれた。

 この式典と時を同じくして、ヒズブッラーのメンバーらが、党の標語と「イスラーム抵抗」の文字を記した旗30本をレバノンとイスラエルの国境沿いに掲げた。これは昨年夏の戦争以来初めてのことである。

(後略)

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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:10134 )