イラク電力省、業務遂行に多大な困難
2007年02月20日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ カリーム・ワヒード博士:「電気系統の整備に問題多数、経験豊富な技術施設のトップ13人以上が避難」

2007年02月20日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【バグダード:マハムード・ハイドゥーン】

電力相カリーム・ワヒード博士は、報道関係者との会見で、電力省が現在様々なレベルで困難に直面していると述べた。中でも、発電、配電の分野で長い歴史と経験を持つ技術指揮系統の施設から人員が避難しているのが深刻である。発電所に近い彼らの業務管轄内での治安情勢悪化に伴い、同省施設のトップ13人以上が、既に国内外へ避難を余儀なくされた。これが、サービスの回復、発電量を増やして電力網を整備するなどのプロジェクトの実施を困難にしている。

電力相は、石油省他の関係省庁に、全国の発電所稼動に必要な燃料を供給してくれる能力が無い事、特に石油とガスの輸送パイプが破壊行為にさらされ、キルクークやバグダードでのように完全に停止している現状を指摘、電力省の管轄でないにもかかわらず、燃料パイプを数箇所の発電所まで延長するプランを実施中であると述べ、同省施設は現在、非常に困難な状況下で業務を遂行中であることを強調した。

また、国内電気網の改善は、電力省のみの問題ではなく、以前の政府が残した負の遺産、外国企業との不利な契約、省内各部に悪影響を及ぼしている行政、経理、技術面での腐敗を前に事態を進展させるのは、政府全体の責任であると付け加えた。電力省では関係方面との合同委員会を設置し、それらからの脱却に努めている。

電力省施設は、以前に公表された10年計画も含め、電力網整備改善の将来的プロジェクト実施努力を継続している。昨年6月初めに業務を引き継いで以来、現在の電力省は、外国企業との契約の見直しを行っており、特に、電力生産に関わる大プロジェクト実施能力や経験の無い企業が関わるレベルを落とすなどの措置を取っている。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:10231 )