イラク、最新の治安情勢
2007年02月27日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ 治安情勢:キルクークで車爆弾、バスラで民兵3名負傷

2007年02月27日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP治安情報面

バグダード:テロリスト拘束

イラク国軍部隊の作戦行動により、バグダード南部、ザアファリーヤ地区で爆発物、銃器33点を所持していた49名が拘束、バグダード南部、ウルワトッラシードでの爆発に関わったテロリスト3名が逮捕された。

また、国軍は、ラティーフィーヤ、マハムーディーヤ、ユースフィーヤ、ラドワーニーヤで計15個の爆発物を解除、マハムーディーヤで拉致された子供1名を解放、拉致犯5名の内2名を逮捕した。

26日火曜の朝、バグダード中心部で起きた爆発により、民間人男女各1名が死亡、3名が負傷した。目撃者によれば、治安部隊が現場を封鎖し、負傷者を近くのイブン・ナフィース病院へ運んだ。爆発物については、バスの内部に仕掛けられていたという説と、ニダール通りの路上に埋め込まれていたという説があり、確定されていない。

内務省筋によれば、日曜、警察部隊がメディア関係の民間イラク会社アル・ワサンの建物を強制捜査、スタッフ10名を逮捕した。同筋は、警察は公式の令状に従って行動したと述べ、逮捕の理由は明かしていない。アル・ワサンは、バグダード中心部カラーダ・マルヤム地区にありイラク国内各局に放映サービスを提供している。目撃者によれば、12台ほどの車で到着した警察部隊は、現場と近隣の建物を包囲し発砲、事務所内でスタッフを拘束した後、彼らの車や事務所内のコンピューターを押収した。

火曜日、バグダード中心部で警察官5名を含む8名が死亡、他8名が負傷した。治安筋によれば、ラスタミーヤ地区での警察巡回を狙った爆発物により2名死亡1名負傷、ニダール通りの迫撃砲で2名死亡、2名負傷。イブン・ナフィース病院関係者によれば死亡者の内1名は女性、ニダール通りからは計4名の負傷者が運ばれた。

警察筋に寄れば、バグダードから南へ25キロのマダーイン地区で、火曜朝、爆発物により巡回中の警察官3名が死亡、他2名負傷。

バグダードから南へ40キロのラティーフィーヤの主要道路上では、車を運転中の男性が民兵に攻撃され死亡、その娘が負傷、詳細は不明である。


バアクーバ:テロリスト20名を殺害

日曜深夜、イラク軍第5部隊の関係筋が明かしたところによれば、同部隊がバアクーバ南部タハリール地区で多国籍軍ヘリの支援を受けて実行する、武装民兵グループ掃討作戦の第一日目の成果は、敵方20名以上を殺害、爆発物9件の解除であった。同筋によれば、民兵が一般家屋を盾にするため、住宅地内でも大規模な戦闘が行われた。民兵組織の拠点と思われる市の内部では、狙撃兵の位置を標的としてミサイル弾数発も発射された。
バアクーバでは土曜の夕、市の東のジュルフ・アル=ミルハ地区を巡回中の警官1名が殺害され1名が負傷、市の西部アル=ムスタファでは武装グループとの撃ち合いで警官1人が負傷、バアクーバ北方アル=イバーラの住宅地に撃ちこまれた迫撃砲3発により民間人5名が負傷した。また、ディヤーラ県の爆発物処理班がアル=ムスタファ地区で車爆弾を処理した。

バアクーバから北へ20キロのアル=ハーリス市の医療関係者並びに治安関係者が日曜正午に述べたところによれば、過去48時間内の武装グループの活動による被害は死傷者計12名、拉致された者3名である。武装グループは市場近くでマナール小学校の校長を含む市民2名を殺害、土曜夕にも2名が死亡しており、内1人はアブータマル地区のムフタール(地区行政のトップ)であった。ジャイザーニー・アル=ジャウルとアル=ハーリス交差点では、武装グループに車が襲われ民間人の死傷者がでた。アル=ハーリスのサイフ・サアド地区の住宅地内に迫撃砲が数発撃ち込まれ民間人4名が負傷、ヒブヒブの町近くの公道では民間車両に乗っていた3名が武装グループにより拉致された。軍によれば、アル=ハーリスのアラブ・シャウカ地区でイラク軍が狙撃され1名が負傷した。

バアクーバから東北へ43キロのアル=ミクダーディーヤ市の治安筋によれば、同市に属するアビー・サイダー町近郊のアル=シーヒー地区で、爆発物により巡回中の警官1名が死亡、6名が負傷、同市郊外では武装グループに襲われ5名が死亡、6歳足らずの子供を含む民間人3名が負傷。アル=ミクダーディーヤ警察部隊は、イラク治安軍が使用する道路に爆弾を仕掛けようとしていた民兵2名を殺害した。

バアクーバ東90キロのマンダリー市では、ディヤーラとの境の警察署が、地雷93個、迫撃弾ロケット弾等を含む武器を押収した。


アッ=ダルーイーヤ:米装甲車が火事

サラーフッディーン県アッ=ダルーイーヤ地区警察によれば、日曜、同地区北のワーディ・アル=マウト区の道路わきに埋め込まれた爆発物により米装甲車が炎上、目撃者は、警察が現場を封鎖した後、米軍技術部隊の機器により、装甲車は撤去されたと述べた。また、同県ヤスリブ地区の警察によれば、武装グループが検問所を襲撃しイラク兵1名が拉致された。

ハディーサ:爆発

目撃情報によれば、日曜、アンバル県ハディーサ市で巡回中の米軍が爆発に遭遇し、巡回用車両1台が破損した。同市住民によれば、爆発物はハディーサ南部、ワーディ・アル=ファヒーミー村の道路脇に置かれていた。

キルクーク:車が爆発

警察によれば、昨日朝、同市西部アル=ザーブのイラク国軍検問所で、自殺攻撃と思われる車爆弾により、死傷者が数名出たが詳細は不明。

モースル:警察官死亡

ニネヴェ警察作戦室長、アブドゥルカリーム・アル=ジャブーリーによれば、同市南西の鉄道駅近くで軍の建物の警護についていた警官に対し、武装グループが車から発砲、警官は死亡した。

バスラ:2名逮捕

バスラ警察によれば、諜報活動の結果、バスラ市中西部のアル=アスマイー地区で同市治安軍特務部隊が、「イラクのアル=カーイダ」と連絡があると疑われる2名を逮捕した。2名は血縁者で、3日前にシリアから戻った彼らの兄弟が同じ地区で逮捕されており、この人物の供述に基づく拘留である。

火曜日の南イラク多国籍軍の公表によれば、日曜夜バスラ市西部アル=フセイン地区北を巡回中の英部隊と武装グループ約15名が交戦、警察によれば敵方3名が負傷した。また日曜夜、英軍戦車は市の南部で燃料タンクに衝突し、一台が破損した。また、シャットル・アラブ・ホテルにある英軍基地と、市中央のアッ=サーイーの基地が直接銃撃されたがダメージはなかった。

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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:10291 )