ライス国務長官、クルディスタンをあわてて訂正「地理的領域を表現しただけ」
2007年03月01日付 Zaman 紙

アメリカのライス国務長官は「クルディスタン」という表現を使い、トルコに波紋を引き起こしたが、アメリカ外務省は、ライス長官は地理的領域を示したかったこと、そして国境線はあくまでもトルコとイラクの間にある、と認識していると弁明した。

ライス国務長官は、前日上院外務委員会において行った会見で質問に返答する際、PKK(クルド労働者党)を「トルコとクルディスタンの間の国境地域で活動するテロ組織」として表現した。

米外務省スポークスマンであるショーン・マコーマック氏は、ライス長官が「クルディスタン」という表現を用い、何を伝えたかったのか尋ねられると、米はイラクの領土保持を全面的に支持していることを明らかにした。

マコーマック氏は、イラクは地方ごとの県によって成り立っており、北部諸県ではその地方政権が自らを「クルディスタン政府」と認識していること、しかしこれら諸県は全て連邦体制の一部であると述べた。

マコーマック氏は、「ライス長官は地理的領域を示したかったのか?」という質問に対し、「全くその通りである」と返答し、「国境線はあくまでトルコとイラクの間にある」と話した。

マコーマック氏は、トルコがイラク国境線内で治安維持活動を行う可能性があることについて、どう思うかと尋ねられると、トルコとイラクはテロ組織PKKの問題にたいして協力すべきであると話した。

また、「我々は、トルコ政府、イラク政府が解決困難なこの問題に対し協力し対処することを求めている。テロ組織PKKはトルコで多くの無罪の市民の命を奪い、トルコ軍とも衝突した。それゆえトルコ政府の懸念は理解している。我々は、トルコがイラク国境内で武力行使に訴えずにこの問題を解決するよう、トルコ政府の支援のため全力を尽くしている。」と話した。

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( 翻訳者:上田悠里 )
( 記事ID:10298 )