ユーチューブへのアクセス禁止措置 海外での報道ぶり
2007年03月09日付 Milliyet 紙

アタテュルクを侮辱するギリシャのビデオを流したユーチューブ(ビデオシェアリング・ウエブサイト)に、トルコがアクセス禁止措置をとったことが、ヨーロッパとアメリカの主要新聞で報道された。『デイリーテレグラフ』紙では、アクセス禁止措置は、EU加盟をめざす国にとって矛盾であると伝えた。
アタテュルクを侮辱しているビデオが流されたことを受けて、ユーチューブが裁判所によってアクセス禁止になったことは、世界でも話題となった。ヨーロッパとアメリカの主要な新聞は昨日の紙面でこの問題を扱った。「トルコ人とギリシャ人の間の目に見えない戦争」という見出しを付けた報道機関もあった。

■イギリス
『デイリーメール』紙:「ユーチューブがトルコの伝説的指導者であるムスタファ・ケマル・アタテュルクを侮辱するような映像を流したことにより、トルコでアクセスが禁止された」というニュースのなかで、「トルコ人とギリシャ人のユーチューブ利用者たちの間で見えない戦争が行われていて、お互い相手を侮蔑するような映像をサイトに送っている」と報道された。

■ギリシャ人との目に見えない戦争
『デイリーテレグラフ』紙:イギリスで発行されているこの新聞において、この問題は「トルコ人とギリシャ人の間の目に見えない戦争」というタイトルで報道され、アタテュルクを侮辱するような映像が流されたことを受け、ユーチューブへのアクセス禁止措置を取ったことは、EU加盟を望む国であるならば矛盾している、ということが強調された。『テレグラフ』紙は、裁判所の決定は、トルコでアタテュルクとトルコ性への侮辱が罪になることを改めて思い知らせるものであるが、同時にその決定をもってしてもギリシャ人がその映像に似たようなものをサイトに送ることを妨害することはできないだろうと伝えている。
BBC:「非常に有名で、一日あたり7000万人が閲覧するユーチューブへのアクセスが、トルコで裁判所の決定によって一時的に禁止された」と報道した。ニュースでは、その禁止はアタテュルクを侮辱するような映像が理由であると伝えた。
『タイムズ』紙:ロンドンのトルコ大使館からの公式発表に基づくニュースとして、ユーチューブへのアクセスが裁判所の決定で禁止されたと伝え、禁止の理由がビデオの中にアタテュルクを侮辱する内容があったこと、更にトルコ国旗とアタテュルクの映像のうえに英語で罵倒する言葉が付けられたことを明らかにした。
『ファイナンシャルタイムズ』紙:トルコ最大のインターネットサービス会社トゥルクテレコムが、アタテュルクを侮辱する映像が流れたために、ユーチューブへのアクセス禁止措置を行ったことを明らかにした。
『インターナショナルヘラルドトリビューン』紙:ユーチューブにトルコからアクセスしようとすると「サイトへのアクセスが裁判所の決定により禁止されました」というメッセージが現れるということを伝えた。

■アメリカ合衆国:
『ロサンゼルスタイムズ』:ユーチューブへのアクセスを妨害することは根本的で重要な問題とは思われないとしても、トルコでは表現の自由の問題は「火を噴きかねない(議論を巻き起こしかねない)問題である」ということを明らかにしながら、トルコでトルコ性とアタテュルクへの侮辱は罪になることが強調された。
『ニューヨークタイムズ』:ユーチューブへのアクセスを妨害することの理由となったビデオは、法廷の決定の後、有名なサイトから削除されたことを明らかにした。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:10358 )