正道党のアアル党首、イラク問題に言及 「モースルを取る」
2007年03月14日付 Radikal 紙

正道党のメフメト・アアル党首は、議論を呼んだ発言に加え、新たに「私はディヤルバクルを与えるのではなく、モースルを取るため尽力しているのです」と述べた。アアル党首は、「ヨズガトとモースルの命運は一体のものとなることでしょう」という、発言の意図を誰も決して理解できなかった前回の発言の謎も解明した。

アアル党首は、議論を呼んだ最初の発言を2006年10月訪問先のトルコ南東部で行った。PKK(クルド労働者党)に関し、「山岳地帯で武力行使をする代わりに平原で政治を行わせなさい」と発言し、政府に対しこの問題は支持されるだろうと語った。「私もリスクをとる用意ができています。トルコは問題を自己解決しなければならないのです」と述べた。暴力ではどんな解決にも達することはできず、解決は政治の場でなされるべきだと強調し、「平原で政治を行わせることができれば、新たに人が山に向うことも防ぐことになります。山から下りることを望む者のためにも希望となります。山賊だって山で死にたいわけではない。彼らの夢には、平原に戻ることがあります。政治家として、これに応えなければなりません」と話した。
この発言は「PKKに恩赦」と解釈され、議論を呼んだ。アアル党首は、「恩赦」を意図しておらず、彼らが山に上ることを防ぐ政策を支持するものである、と語った。

■「問題はアルビルで解決しない」

2006年11月のアアル党首の発言は再び論議を呼んだ。アアル党首は、北イラクでクルド人の独立国建国に関する質問に対し、トルコの問題はアルビルやスレイマニエではなく、アンカラで解決すると話し、次のように語った。「国民に約束したように、ヨズガトとモースルの運命は一体のものとなるでしょう。トルコがこれに答えるのです。これは、世界地理のある場における答えです。そしてこれを行うのは我々なのです」
「どのようにして一体となるのですか?」との質問に対し、「一体となります。同じ地理にあるものの運命は一つです。我々は、この運命を一体とさせるでしょう…。まさに政治とはこのようなものなのです。つまりそこで、アルビルやスレイマニエで問題があれば、アンカラで解決するのです」と返答した。更に、「ディヤルバクルやバトゥマンの問題はそれらの現地では解決しません。それらの地域の問題はアンカラで解決します。我々が述べようとする理想の本質はこのようなものです」と話した。

アアル党首は、同地域に平和と豊かさを提案するモデルを見せることが必要だと強調した。また同党首はある時、イラク問題に関し、軍は最後の選択肢として考えられなければならないと述べ、「拡大ベネルクスモデル」を提案した。このモデルはグルジアからイラクに至る協力関係を想定している。

同党首は一昨日(12日)の夕方、トルコ建築業者組合が準備した「議題」に関する会議で行った講演で、緊張に基づいて政治を行う時代はすでに終わったと述べた。「我が国の人々は、民主主義に反する干渉にあうことはなくなるでしょう。その方法は政治を行うことです。大統領選で民主主義を傷つけないようにしなければならなりません」と述べた。

■「試したければやってみればいい」

アアル党首は、イラクがトルコの最重要課題であると述べ、この問題に関し上層部の発言のばらつきは国民に疑念を抱かせる、と述べた。「同地域ではどんな組織もトルコを無視して存続できません。試したければやってみればいい」と話し、「バイカル党首は我々の発言に関し、『アアルはディヤルバクルを与えようとしている』と言っています。私はディヤルバクルを与えるのではなく、モースルを取るため尽力しているのです」と話した。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:10401 )