ツボルグは新銘柄「100% 若者好みのトルコビール」ヴォレ(Vole)を発表した。トルコ・ツボルグCEO(最高経営責任者)のダムラ・ビロル氏は、「ライバルとの戦いに必要な武器で武装しました」と述べる一方、販売店には「イスタンブルを再び征服」することを誓った。
トルコ・ツボルグは、新商品ヴォレで「ライバルとの戦い」に挑もうとしている。アンタリヤで販売店156店に向けに行われた商品発表会で、同社CEOのダムラ・ビロル氏は、「ライバルとの戦いに必要な武器で武装しました。もうヴォレを(ライバルとの戦いに)投入することができます」と話した。
発表会で販売店主らは大声で一緒に「ヴォレの誓い」を読み上げ販売増を約束した。
ヴォレの誓いには、「ライバルのポイントを一点ずつ取る」、「征服する」、「戦う」、「最後の一滴まで汗をかく」といったような表現がある。そして、「ヴォレでライバルの市場は縮小」という文で終わる。
トルコ・ツボルグのシェアは17%である。だが、ホテルでの発表会では、「このシェアは我々には不十分」というスローガンが書かれたパネルが販売店主らに示された。またプレス用に配られたパンフレットには、「ヴォレは抜群の旨さで全ライバルに兆戦します」と書かれていた。ヴォレは、トルコ初の段階的低温熟成技術で生産され、4月に500ml瓶で販売される。
商品プロモーションのためトルコを訪れたカールスバーグのニルス・アンデルセン社長は、トルコへの投資はこの数年、カールスバーグ社を失望させた事業の一つであったが、ヴォレのような刺激的な商品によりトルコで業績拡大が見込めるだろう、と語った。
■トルコから撤退しない
アンデルセン氏は、ヴォレのために6000万YTL(約51億円)の予算をあてたと語った。ヴォレを、トルコ・ツボルグのトルコでの主要銘柄にすることを目指している。新商品のトルコでの売れ行きを見て、近いうちに近隣諸国への輸出を計画している。
アンデルセン氏は、「投資に結果が出せなければ、トルコ市場でのポジションを再考しうる」との以前の発言について言及されると、トルコ市場に多大な投資を行ったこと、撤退はまったく考えていないと説明した。また、次のように続けた:「トルコでの事業は、売り上げから最低10%の利益を確保することが必要で、近い将来、この目標は達成可能であると確信しています」
トルコ・ツボルグは、昨年最初の9ヶ月で1億2300万YTL(約104億円)売り上げ、2820万YTL(約24億円)の損失を計上した。2001年にトルコ市場に進出したカールスバーグはトルコ・ツボルグの株を95%保有している。
■ビロル氏: ターゲットは男性、しかし女性もどうぞ
150カ国で展開するカールスバーグ社で唯一の女性CEOのダムラ・ビロル氏は、ヴォレは30歳位の男性がターゲットであるが、「女性ももちろんどうぞ」と語った。ビロル氏はサッカー用語である「ヴォレ」銘柄を、ターゲット集団は非常に好むだろうと話し、「ヴォレのターゲット集団は男性です。我々は若者好みのビールを作ったと確信しています」と述べた。
ビロル氏は、トルコ人女性のCEOであることに誇りを感じているが、この職務において女性であることによる有利不利はないと話した。
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:10474 )