アメリカ、パレスチナ治安部隊への支援削減を決定
2007年03月22日付 Al-Nahar 紙

■ ライス国務長官、アッバース大統領の直属部隊への支援削減
■ 中東和平カルテット、和平への「明確な関与」を要請

2007年03月22日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【本紙、ロイター、AFP】

 中東再歴訪出発の2日前に、アメリカのコンドリーザ・ライス国務長官は、パレスチナのマフムード・アッバース大統領に属する治安部隊にアメリカが拠出することになっていた支援の削減を決めた。ファタハとの挙国一致内閣の樹立を受けて、資金の一部がイスラーム抵抗運動「ハマース」に忠誠を誓う部隊に流れ込むことを恐れたためである。

 ライス国務長官は下院歳出委員会の小委員会で、「誤った者の手」に届くことが懸念される費用を削減する新しい計画を近いうちに発表すると述べた。

 その後アメリカ国務省高官は、「ライス国務長官は合計約3600万ドル減の約5000万ドルを要求するだろう」と明かした。

 ライス国務長官は「新しい計画では、より少ない費用を要求するつもりである。なぜなら、私が要求することになっていた費用の一部の使途を限定することができないと思うからだ」と述べた。

 またライス国務長官は、アッバース大統領を支援して「ハマース」に対抗するためのブッシュ政権の包括的な政策の一部分とみなされる費用についてのアメリカの議員らの不安を和らげるため、「今回の措置が皆さんにとって、私達がきわめて真剣に責任を負っているという証拠になることを望んでいる。…私がここに来て、この費用は結局適切な場所に届かなかったなどと述べるような事態は、私にとっても利益にはならない。…私は努力の限りを尽くす」と述べた。

 もともと、費用はパレスチナの軍隊にあたるものとみなされるアッバース大統領直属の国民治安部隊の訓練を支援するために使われることになっていた。アメリカ国務省の匿名希望の高官は、「減額の対象となったのは大部分が、国民治安維持部隊の訓練と物資供給に向けられた費用である」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:鳥居洋介 )
( 記事ID:10491 )