エルドアン首相、世俗主義偏重を批判する際、ヒトラーに言及
2007年03月28日付 Milliyet 紙

エルドアン首相はトルコ共和国がただ世俗主義にだけ基礎を置いているという言い回しは間違っているとし、「ヒトラーのドイツも世俗的だった。われわれは民主的、世俗的、社会的な法治国家だ」と語った。首相は、昨日〔3月27日〕エミネ夫人とともに公正発展党の今年3回目の「地方行政における女性評議会」に参加した。

首相は演説で世俗主義に関して、議論が生じそうな表現を用いた。世俗主義的国家であるだけでは充分ではないと述べる首相は、次のように語った。
「トルコ共和国は民主的、世俗的、社会的な法治国家だ。この点が重要である。このいずれかが欠けてもその国家には欠陥がある。そしてわれわれは欠陥のある国家を欲していない。トルコ共和国は世俗国家だ、というのは間違った表現だ。これでは不足である。歴史を省みると大部分の国家が世俗的だ。ヒットラーのドイツも世俗的だった。われわれは民主的、世俗的、社会的な法治国家だ。」

首相は昨日公正発展党党会議で次のようなことを述べた。
・われわれの仕事、目標はますます国民と共有されるものとなる。投票箱が設置されるや、過去の清算をしない者らの息の根を国民は再び止めるだろう。

・現在の国民の議会で正統性を持てない者たちは、他の議会や他の場で正統性を得ようと模索している。主権も正統性も国民だけのものである。彼らの民主主義、政治観もゼロがたくさんついたお札のように通用しない。

・仮面をつけて、秘密の手帳を持って、閉じたドアの後ろで政治を追う者〔非合法の政治活動をする者〕がずっと存在していただろう。われわれはかれらとは違う。

・われわれは外務省に「大統領および首相としてこの4年で外国に行った回数と1980年から2003年までの外国訪問数、これを調べて欲しい」と言った。(1980年から2003年までの)23年に対して、たった4年でわれわれは2.3倍以上の外国訪問をした。これを最小の5でかけると約11.5回にもなる。

■「敬称をつけた覚えはない」
エルドアン首相は昨晩首相府で行った公正発展党中央執行部委員会の会合で「オジャラン敬称付け」問題に言及した。オジャランに「さん」をつけたと言われる件に関し、首相は「そのような表現をした覚えはない」と語った。首相は、「敬称」表現を使ったか否かについてはじめて説明した。

■2回目のアラブサミット
エルドアン首相は今日(28日)サウジアラビアで行われる第19回アラブ連合サミットに参加する予定だ。エルドアン首相は、スーダンで行われた去年のサミットにトルコ首相として初めて参加した。サウジアラビアに向かう前の首相の話では、機会があればイラクのタラバーニー大統領と会談するとのこと。また、首相の飛行機に同乗していた新聞記者の中に〔世俗主義支持紙の〕ジュムフリイェト紙のオラル・チャルシュ氏(*1)もいたことが注目された。

*1 1946年生まれ。アイドゥンルック誌創刊より記事を執筆。71年、80年のクーデタ時に逮捕経験を持つ。92年よりジュンフリイェット紙記者。記者のほかに様々なテレビ番組も手がける。記者、研究者として多数の賞を獲得。息子は作家のレシャット・チャルシュ。

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( 翻訳者:塚田真裕 )
( 記事ID:10507 )