軍隊は本来の職務へ -宮殿の警護は警察官がすることに
2007年03月29日付 Zaman 紙
トルコ大国民議会(TBMM)の国家宮殿局が管轄する宮殿と離宮で、警備を担当するトルコ国軍(TSK)は「軍本来の職務へ戻る」ということを実現すべく、この職務から離れ始めている。
軍参謀本部とトルコ大国民議会の間でかわされた合意の中で、初期段階としてユルドゥズ宮、シャーレ・キョシュクそしてマスラク・カスルで職務に当たっている軍が3月1日以降撤退することが決められた。軍が警備を担当しているドルマバフチェ宮殿やベイレルベイ宮殿についても同様の処置がとられることが明らかとなった。この史跡の警備は、イスタンブル県警に委託されることになった。国家宮殿局が管轄する他の宮殿の警備は、現在宮殿護衛統合司令部によって行われている。この問題は、昨年12月に大国民議会のビュレント・アルンチ議長が参謀本部総長のヤシャル・ビュユクアヌトを訪問した際に話題に上った。
参謀本部は、近年「軍の部隊は本来の職務範囲内で任務を行なうこと、経費削減を実施すること、軍本来の機能を果たすこと」という方向での新たな取り組みをしてきた。儀式的任務や警備を行なう歴史的施設に関して、新たに改編を行ってきたトルコ国軍は、史跡で行なってきた警備の職務を徐々に終了させていくという決断を下した。この問題は、昨年12月にトルコ大国民議会のビュレント・アルンチ議長が、ヤシャル・ビュユクアヌト参謀本部総長を訪問した際に話題に上った。トルコ国軍の原則的決定という方向で、「宮殿から軍が撤退する考え」をアルンチ議長に伝えたビュユクアヌト参謀本部総長は、この考えをトルコ大国民議会側がどうのように思うかを尋ねた。入手した情報によれば、アルンチ議長はこの要求を積極的に受け入れ、実現されることとなった。トルコ国軍は、まず最初にイスタンブルのユルドゥズ宮、シャーレ・キョシュクそしてマスラク・カスルで行なってきた職務を3月1日時点で終了した。しかしトルコ国軍はいくつかの国家宮殿のほかトルコ大国民議会本部、さらには国会議員の事務所が入っていて、国民が陳情などに訪れる建物がある一帯を、まだ警備している。しかし議会の警備をやめるという件について、何度か議論されてきた大隊に関する働きかけは行なわれていない。トルコ大国民議会のアルンチ議長は、2005年にこの件についての議論を以下のように語った。「軍の大隊は、過去にそうであったように今日においても、トルコ兵により、トルコ国民の団結を示す象徴的価値を守っているのである。このことは我々にとって名誉なことなのだ。」
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( 翻訳者:丹羽貴弥 )
( 記事ID:10514 )