外国資本によるトルコへの投資額が記録を更新し続けている。現時点で、すでに2006年の総額に達しつつあるのだ。年間目標は300億ドル(約3兆5703億)だ。

経済的・政治的安定の確保、低いインフレ率、経済規模の拡大によって、トルコは外国人投資家から注目されており、外国資本による直接投資額は2007年の最初の3ヶ月で歴史的な記録を達成した。この期間中にトルコに投資した外国資本の総額は、100億ドル(約1兆1901億円)である。

1月にアク銀行の株式20パーセントがシティ・バンクに譲渡されたことで確実になった投資額は31億ドル(約3689億円)。昨年ファイナンス・バンクの株式46パーセントを取得したギリシャ中央銀行による支払いで23億ドル(約2737億円)。また、(株式の55％を購入したサウジアラビアの)オゲル社がトゥルクテレコムの抱える負債を4年の前倒しで支払ったことで、43.1億ドル(約5129.3億円)が、国庫に納付された。以上の3件だけでも、計100億ドルが投資されたことになる。

■投資資本の流入は経常取引の赤字を埋める解決策

トルコへの投資を牽引する最有力分野は、銀行、電話通信、化学製品、不動産、コンサルティング業である。外国資本の流入は国内経済にとって大きな利益になると期待を膨らませる専門家らは、このような投資の拡大は、とりわけ雇用率の上昇をもたらすと同時に、経常取引の赤字を埋める資金となる観点からも重要視している。分析によれば、急激な経済の拡大、経済改革の継続、法人税の低下などにより、外国人資本家のトルコへの興味は増しており、2007年には全ての記録が覆ることになるという。

■ 4年前の投資額は10億ドル未満

現時点で、外国資本による投資額は、先進国さえ嫉妬させるほどになったが、4年前の投資額は10億ドル(約1190億円)にも満たなかった。2003年6月に行われた法整備により、トルコへの国際的な直接投資に立ちはだかる障壁は取り除かれ、2003年以降、外国資本によるトルコへの直接投資額は徐々に増え始めた。2006年末のトルコへの投資額に比べると、EU加盟国であるポーランド、チェコ、ハンガリーよりも外国資本の投資額は上回っている。



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（ 翻訳者:松岡聡美 ）
（ 記事ID:10539 )