首相、沿岸道開通で訪れた地元・黒海地方の住民から熱烈歓迎
2007年04月09日付 Zaman 紙

タイイプ・エルドアン首相は、全長542キロメートルの黒海沿岸道路を首相府のバスで横切る一方、道中ではしばしば立ち止まらざるを得なかった。

ほとんど全ての町や村の中心で足止めされたエルドアンと彼の同郷人との間には興味深い対話がなされた。沿岸道の開通後、午後1時に故郷リゼに到着することができた首相は、ここで大きな人だかりに出くわした。街の入口の3カ所で足止めされたエルドアンを地元住民はホロン(※黒海地方の伝統舞踊)の踊りに招いた。首相は、朝の10時半から立ちっぱなしだからと言って申し出を断った。これに対してリゼのある市民が黒海の方言で「大統領府に上って休むんでしょう」と言うと、エルドアンも「おいおい、チャンカヤ(=大統領府)は隠居する場所なのかい?」と答えた。

エルドアンを最も驚かせたのは(トラブゾン県の)オフの住民だった。高さ4メートルのダンボール製の「チャンカヤの門」をバスの通路に用意したのだ。門の片側には「ここはオフの門。大統領府の門を開く人のために」という一節が書かれてある一方で、反対側には「オフの祈りは神に通じる。大統領府への道を選ぶ人の望みはかなう」という文字が並んだ。エルドアンの乗ったバスは、後になってこの門を通過した。エルドアンは、同県のアクチャアバット郡を通りかかった際に、住民たちの預言者生誕週間をお祝いした。エルドアンは、「預言者ムハンマドを改めて敬愛しよう。ムハンマドが我々にお示しになった道をたどり続ければ、兄弟愛の絆がより一層強くなるだろう。なぜならムハンマドは預言者だからだ。ムハンマドの道徳を実践することにより、我々は全く違う地点にたどり着くはずだと信じている」と語った。

(トラブゾン県の)ベシックデュズ郡である住民がヘーゼルナッツで被った損害を訴えたところ、エルドアンはヘーゼルナッツに400万リラを拠出し、農産物公社(トルコ穀物ボード、TMO)が買い取りを続けていることを伝えた。次いで、次の警告を口にした:「どうぞ(作物を)送って下さい。茶についても今までにないほど(多く)のお金を出した。インフレを理由に額を減らしたりしなかった。茶を送ってくれれば、ひと月後にお金を受け取れる。この制度を誰も悪用しないでほしい」。(同県の)エスピイェ郡では、「この、あなた方の同郷人(=我々)とそのチーム、そして公正発展党(AKP)政権にこれからも注目しておいて下さい」と(聴衆に)求めたエルドアンは、ある住民が「食べ物が必要だ」と言ったことに対して次のように答えた:「食べ物は怠け者ではなく働く者に与えられるものだ。この国で働く者には仕事がある。君が一生懸命やっているときには仕事がある。私には多くの友人がいるが、『雇う人を探しているのだが見つけられない』と言っている。立派な人がいるから仕事があるのではなく、仕事を通じて立派な人になるのだ」。最後にボルチカダムの竣工式に出席したエルドアンは、ここでの演説で「もし必要なことに今日から着手しなければ、エネルギー不足は我々皆の頭を悩ませる」と述べた。

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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:10609 )