「敬虔な大統領」発言にCHP党員を中心に反発
2007年04月17日付 Hurriyet 紙

トルコ大国民議会ビュレント・アルンチ議長の「文民で、敬虔かつ、民主的大統領が選ばれよう」という発言に対し、CHP(共和人民党)党員らが強い反発を示した。共和人民党会派代表アリ・トプズ氏は、「議長は、AKP(公正発展党)内の、信仰面の急進派の闘士です。限度を超える発言をしています。誰が敬虔な大統領なのか、どうやってわかると言うんです。アッラーの代理人ですか?」という言葉でアルンチ議長を批判した。トプズ氏は昨日(16日)、議会での意見交換の会合で以下のような批評を行った。

■掴めるのはマニサ選挙民だけ

敬虔さというのは、アルンチ議長のように詭弁を信じる教団関係者の独占物なのでしょうか?私は議長に警告します。議長は、議会の長です。大統領について言及する際、配慮を欠いた言葉を使っていました。この点を私は批判したい。セゼル(大統領)が「こう言っていた」という話になった時、礼儀を欠き軽んじた皮肉を込めて「どのセゼルですか?」と発言していました。実際にはどのセゼル氏を指しているのか知っていたのに。アルンチ議長は、この騒々しい議論の中で何かを掴もうとしています。大統領に就任してもよろしいでしょうか、とでも言っているのでしょうか?あなたはいかなる政治的地位も得られません。あなたが今後得られるものはマニサのメシル・マージュン(注)ですよ。

■質問状を提出した

CHPのアンタリヤ選出議員フェリドゥン・バルオール氏は、トルコ大国民議会の議長府に対してアルンチ議長の回答を求める質問状を提出した。その中で「トルコ共和国で過去に就任した10人の大統領の中で、その定義に当てはまらない大統領がいたとお思いなのですか?」と質問した。

■過激派に敬意表明

社会民主人民党(SHP)の会計責任者メフメト・ユラ氏は、国会議長ビュレント・アルンチ議長の言葉は過激な教団指導者であるかのような発言だと述べた。SHP党員のユラ氏は書面による発表で、「このような時代遅れの声明は、この国を指導する者たちがどれほど危険で、いかに秘密裏の計画をもっているかの実例です。世俗主義を掲げる国で敬虔な大統領を推薦するということは、議員誓約を信じていないということです。アルンチ議長が敬虔な大統領を提案したことは、党内で有力な、信仰面の急進的党員に向けた敬意の表明以外の何物でもありません。こういった言葉は過激な教団指導者のみが発言できます」と述べた。

(注) マニサの町で春分時期に訪問者に配られる、数多のスパイスを入れて作られた薬効を謳われるペースト。マニサ選出議員である議長のことを皮肉っている。

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( 翻訳者:新井仁美 )
( 記事ID:10668 )