エルドアン首相、大統領選に向け他党から支持得られず
2007年04月18日付 Radikal 紙

エルドアン首相は、大統領選で、トルコ大国民議会に国会議員367人の出席の確約を求めていたが、ムムジュとアアル両党首からは支持を得られなかった。アアル:無条件の支持は与えられない。ムムジュ:現段階では支持しない

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、大統領選の一環として、昨日(17日)正道党(DYP)のメフメト・アアル党首と祖国党のエルカン・ムムジュ党首と会談を行ったが、首相が期待していた支持は得られなかった。両党首は会談後それぞれ会見を行い、エルドアン首相を支持するかしないかの決定の前に、公正発展党(AKP)の大統領候補と、歩み寄りの姿勢をみたいと述べた。ムムジュは、本紙に対する会見で「首相は支持を求めたが、現段階でそうした支持があったとは言えない」と話した。

正道党(DYP)のアアル党首は、問題を法廷で解決することを支持しないと強調し、エルドアンの「第一次投票で367名の出席は必要ない」という見解に近いとしても、出席するかしないかに関しては明言を避けた。アアルは、エルドアンに対し、歩み寄りのためには共和人民党(CHP)との会談も必要であると話した。ムムジュも「自分の意思を通すことに固執したり、相手を追い詰めるための道具にはならない」と語り、367名問題に関しアアルと同じような態度をとった。

エルドアンは昨日(17日)、公正発展党会派の会議後、午後1時半にアアルと面談するために正道党本部を訪れた。アブドゥッラー・ギュル外相、デンギル・ミル・メフメト・フラト副党首、ハヤティ・ヤズジュ副党首、公正発展党の国会議員サリフ・カプスズが同行した。

会見でアアルはエルドアンに、「歩み寄りは民主主義の最も重要な働きです。与党としてあなた方には任務と責任があります」と語り、367名問題が裁判沙汰になる前に解決するため、共和人民党との会談を要求した。アアルは、共和人民党が問題を憲法裁判所に提訴するとしても、誰にも文句を言う権利はない、と語った。いっぽうエルドアンはアアルに、「367名の出席が必要なことに関してどう考えていますか?」と質問した。アアルは質問に対する答えをエルドアンとの会談後明らかにした。それは民主主義の解決の場は投票箱であって、法廷ではない、ということだ。

アアルは遠まわしにエルドアンに対して、「候補になるな」というメッセージを送った。

アアルが、「トルコは非常に重要なプロセスの中にあります。北イラク、キプロスのような重要問題があります。あなたは職務上の役割があります。この問題とトルコの将来を考え、大統領職について検討しなければなりません」と述べた。

エルドアンは記者会見で、367人出席のために支持を望むか望まないかの質問に対して、憲法ではこの問題について明確な規定はないとし、「私は親愛なるアアル党首に対し出過ぎたことは言えません」と述べた。アアルの解決の場は法廷ではなく投票箱であるとの発言については、「そもそも投票の時期は近づいている。5,6ヵ月後には投票がなされる。我々は心から皆が各々選挙に来て、するべきことをするのを望んでいます。いつも一緒に議論することになるのです」と語った。

アアルは、エルドアンが候補になるかどうか尋ねなかったと述べ、投票に参加するかしないかの質問に関して「候補者が分からない中、大統領選のプロセスは明らかになっていません。民主主義と法の遵守は我々の基本的な原則です。しかし与党の政治を無条件に支持することは、我々の義務ではありませんし、任務でもありません」と話した。アアルは「投票に参加するかしないか祖国党と共に決めるのですか?」との問いに対して「協議します、みな各自で決めます」と答えた。「エルドアンの候補に対して政党として対抗馬がいますか?」との質問に対し、「条件を満たすものはみな候補者になれます。しかし候補者になる者は皆、特に責任のある立場にある者は、よく検討しなければなりません」と答えた。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:10670 )