大統領選、367票をめぐる攻防 -まるで花占いのよう
2007年04月26日付 Radikal 紙

大統領選出の第一回投票での367票をめぐって緊張が生まれている。正道党(DYP)と祖国党:早期総選挙が実施され、新しい議会が大統領を選出してほしい。トルコ大国民議会議長のアルンチ氏:184人の出席で議会を開く。

何ヶ月にも渡る、誰が大統領候補者になるのかという議論の後、今回「はたして367人の国会議員がトルコ大国民議会での選挙に出席するだろうか」という“花占い”が始められた。
高等教育機構長官エルドアン・テジチ氏暗殺未遂が明らかになり、大統領選挙で「共同歩調をとる」という原則を定めている正道党と祖国党の方針に影響を及ぼした。昨日(25日)2政党党首は政府に対し、「早期総選挙が実施され、新しい議会が大統領を選出すること」を求めた。
大統領候補者アブドゥッラー・ギュル氏は共和人民党が憲法裁判所に提訴するのを防ぐため、第一回目の投票で367人の国会議員が出席するよう働きかけをおこなったが、正道党と祖国党から「組織としての支持」は得られなかった。
昨日(25日)招集された正道党中央執行委員会からは、期待に反して、否定的な反応が出された。正道党党首メフメト・アアル氏が「政治問題になるだろう」と述べた決議のため、召集された中央執行委員会において、投票をボイコットすることとその意向を、アアル氏が祖国党党首エルカン・ムムジュ氏にも伝えるということで結論に至った。正道党幹部は、祖国党が異なる態度を表明し、あるいは党員から規制をはずし公正発展党へ間接的支持を与えることになれば、両党が続けてきた統一行動にもマイナスの影響を与えかねないことを懸念している。

■今日最終決定

祖国党で昨日(25日)召集された中央決定執行委員会(MKYK)のメンバーは、投票に行くかどうかという議題において意見が分かれた。祖国党党首エルカン・ムムジュ氏はというと、「党としての有効な決定は出せない。しかし(もし出した場合)この決定は“政治的借り”となるだろう。この“借り”を全員で返すことになる」と述べ、この発言によって決定がなされることを望んでいることが明らかになった。議会での投票に行くかどうかという決定に関してはムムジュ氏に一任された。
両党の会合の後、アアル氏とムムジュ氏は電話で話し合った。2党の党首は本日(26日)午前中に、投票に行くかどうかという問題について再び話し合い、合意した場合、共同決定を発表するとした。しかしこの会談の最中、高等教育機構長官エルドアン・テジチ氏の暗殺未遂のニュースが入った。このため再び会合の場を設けたムムジュ氏とアルル氏は、暗殺未遂について話し合い、政府に大統領選より前に早期総選挙を実施するよう要請することを決定した。2党の党首はその後トルコ大国民議会で共同記者会見を行った。
アアル氏は、テジチ氏暗殺未遂を非難し、トルコには民主主義の他に解決策はないと述べた。また「政治が行き詰まり状態になっているなら、それを乗り越えられるのは唯一国民だけである。政府にはまだチャンスがあると私は考えている。このチャンスは大統領選のプロセスを放棄し、早期総選挙を実施することを決定することだ」と述べた。ムムジュ氏も、テジッシ氏暗殺未遂に対し深い懸念を示し、次のように述べた。「公正発展党政府がトルコに対して責任を持ってすべきことは、明日(26日)すぐに早期総選挙の決定をすることである。そうしないと大統領選がどのような結果になろうとも、トルコにとって様々な不安も一緒に招くことになるであろう。」
アアル氏は、政府からだされることになる否定的決定についてもじっくりと考えることになると述べ、大統領選について祖国党との共通決定が出る可能性について示唆した。ムムジュ氏も次のように述べた。「もちろん、早期総選挙への我々の呼びかけに対する政府の反応が、我々の決定に影響を及ぼすであろう。」

■あと8票

無所属議員ギョクサル・キュチュカリ氏は(ギュル氏への)賛成票を投じるだろう。無所属ズルフ・リヴァネリ氏は欠席、メムデュフ・ハジオール氏は出席の意向を示しているという。人民向上党(HYP)党首ヤシャル・ヌリ・オズチュルク氏は今日(26日)態度を明らかにする予定である。共和人民党派の無所属議員ハック・アカルン氏、ムスタファ・サヤル氏、エルソイ・ブルト氏は欠席、ウルキュ・ギュネイ氏、フアト・ゲチェン氏、スレイマン・ボルンメズ氏は出席する予定だ。昨日(25日)の時点でギュル氏への支持が確定しているのは5票に増えた。ハジオール氏の出席で6票になり、祖国党と正道党なしで公正発展党が367票を獲得するのにはまだ8票足らない状態である。
 

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( 翻訳者:三村麻衣 )
( 記事ID:10732 )