昨年7月に決裂した核問題交渉の再開を目指し、イランとEUは準備協議の継続を決断した。トルコが仲裁役を務め、25日・26日にアンカラで会談を果たしたイラン国家安全保障評議会のアリー・ラリージャーニー事務局長とEU共通外交担当のハビエル・ソラナ代表は、「共通見解を見出す進展があった」と述べ、二週間以内に再度会談することを表明した。
この展開は、国連安保理の常任理事国5ヶ国とドイツが交渉開始に向けて、イランのウラン濃縮活動停止に譲歩する主張がなされた後に生じた。一昨夜の会食で顔を合わせたソラナ代表とラリージャーニー事務局長は、昨日アブドゥッラー・ギュル外相と会談した。
記者会見ではギュル外相が「寛い心で振る舞ってください」とメヴラーナの本を贈呈した後に、ソラナ代表とラリージャーニー事務局長の発言の番となった。ラリージャーニー事務局長は、EUといくつかの分野で「共通の見解を持てた」とし、法に適った言動の必要性を主張して、合意には時間が必要だと述べた。同事務局長は、CNNトルコ局へ宛てた声明で、ウラン濃縮活動の支持を「啓示」あるいは「神託」のようにはみていないことを明らかにし、核プログラムの透明性を明確にするようつとめる、と強調した。ソラナ代表も進展を遂げたとし、「もちろん奇跡は起きなかったけれど、協議は継続する」と話した。
■「トルコの人々をこれ以上不快には出来ない。」
ソラナ代表は、アンカラでの非公式会談も重要であったとし、相互理解が深まったと強調した。同代表は次の会談の場所を質問されると、「トルコは素晴らしい場所であるが、トルコ国民をあまり不快には出来ない」と答えた。国連による(追加)制裁採決(3月24日)で(求められた)イランのウラン濃縮活動停止に関し一ヶ月が経過する中、交渉開始のためにイラン政府がどのように一時停止措置を宣言するのかが議題に上がっている。
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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:10750 )