ギュル、福祉党副党首時代の世俗主義関連発言が火種に?
2007年05月01日付 Milliyet 紙

アブドゥッラー・ギュルが、(後に)解党させられた福祉党(RP)副党首を務めていたころ、『ガーディアン』紙に掲載されたあるニュースで、(トルコの)世俗主義体制と共和制について語った発言が、またもや議論の的となっている。同ニュースを執筆したジャーナリストは、ギュルが「我々が世俗主義を変えていくつもりだ」と語ったのだ、と述べた。
1995年11月27日、イギリスの一般紙のひとつ『ガーディアン』は、「トルコのイスラーム主義勢力、政権奪取をめざす」との見出しで、福祉党が総選挙で一種の「緑の革命」を起こす素地が整った、との見方を示したのだった。
同紙は当時のトルコ特派員ジョナサン・ラグマンによって執筆された記事において、ギュルの語った内容を根拠に、イスラーム諸国52カ国の中で唯一の世俗主義国家という(トルコの持つ)特徴に対して挑みかかった、と報じたのであった。
同紙の記事では、ギュルが「共和制の時代は終焉の時を迎えたのです。仮に、アンカラ市民の60%がゲジェコンドゥで暮しているのだとすれば、世俗主義体制はうまくは行かなかったのであり、我々が必ず、それを変えていきたいと考えています。」といった形の発言が掲載されたのだった。
アブドゥッラー・ギュルとの面会後にこの記事を執筆したジャーナリスト、ジョナサン・ラグマンは、CNN TÜRKに対して、このような喧嘩の火種になってしまうことを望んではいない、と語った。
ラグマンは、「何年も前に私が書いた記事が、アブドゥッラー・ギュルの大統領就任を阻む要因となることは、私の望むところではありません。ギュルは、このような発言はしていないと主張していると伝え聞きます。こうなってしまった原因は、おそらく翻訳の際のミスかもしれません。記事で、ギュルが『我々が世俗主義体制に終止符を打つつもりだ』とは述べておらず、『我々が世俗主義を変えていくつもりだ』と語っていたことを、いま一度想起するよう望みます。」と語った。

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( 翻訳者:長岡大輔 )
( 記事ID:10780 )