エルドアン首相の提案した総選挙の早期実施に、野党が支持を表明した。デニズ・バイカル共和人民党(CHP)党首は「即刻、選挙を」と述べる一方で、メフメト・アアル正道党(DYP)党首はどんな日程でも受け入れることを明らかにした。経済界もまた、選挙がトルコの行き詰まりを打開するものと見ている。選挙日は7月22日に決まった。
憲法裁判所の決定後に、与党が提案した総選挙の早期実施を、野党と経済界が支持を表明した。「国民に大統領を選出してもらう」という提案に対しては、エルカン・ムムジュ祖国党(ANAP)党首が肯定的に受け止める一方、バイカル共和人民党党首は激しく反対した。
国会憲法委員会は2日、公正発展党から出された「6月24日に総選挙を」という要請を審議した。国会憲法委員会は、高等選挙委員会の見解をもとづいて、日程案を変更し、7月22日に総選挙を行うことを決定した。選挙日程の最終発表は、本日、国会の本会議で行われる予定だ。
公正発展党は、国民の直接投票による大統領選挙を盛り込んだ憲法改正案を2日、国会に提出した。
首都アンカラでは、憲法裁判所が大統領選の第1回投票に定足数367名が必要と決定したことをうけて、政治が壁にぶつかったとみられており、この行き詰まりを総選挙が解決するだろうとの見方が大半を占めた。
選挙の早期実施に対し、市場は肯定的な反応をみせている。株式市場は回復する一方、為替市場は外貨安に転じた。市場アナリストは、参謀本部が第1回投票日の深夜に発表した警告により、トルコの国家的危機が高まったが、総選挙の早期実施が決まったことで不安が払拭されたとみている。
トルコ実業家協会(TÜSİAD)、トルコ会議所・商品取引所連合(TOBB)、トルコ労働組合連盟(Türk-İş)、外国投資家協会(YASED)、独立実業家協会(MÜSİAD)などを筆頭に多くの市民社会組織が、早期選挙という決定に満足していることを明らかにした。
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( 翻訳者:上田悠里 )
( 記事ID:10787 )