■ ムバーラク大統領と安倍首相、中東和平問題・イラク情勢・イラン核問題を協議
■ ムバーラク大統領、日本・エジプト科学技術大学および日本からの投資と観光客増大の重要性を強調
■ 日本首相は中東危機に立ち向かうエジプトの役割への感謝の意を表明
2007年05月03日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
ホスニー・ムバーラク大統領は昨日、ヘリオポリスの大統領府で日本の安倍晋三首相と会談した。協議の内容は中東和平問題、イラク情勢、イラン核問題および二国間の協力関係に及んだ。
スライマーン・アウワード大統領府報道官は、本紙のムハンマド・アミーン・アル=ミスリー記者が取材にあたった記者会見で、「エジプト・日本首脳会談では、パレスチナ問題および、中東和平プロセスの膠着状態を打破する方法に焦点があてられた」と述べた。
また二国間協力に関しては、「ムバーラク大統領は日本からの投資の獲得と増大ならびに、昨年9万人に達したエジプトへの日本人観光客数の増加に対する、エジプト側の期待を示した」と述べた。
同様にムバーラク大統領は会談の中で、「日本・エジプト科学技術大学」設立にエジプトが寄せている関心を表明し、「エジプトが切に必要としている遺伝子工学やナノテクノロジーといった最新科学に力点をおいた大学になるであろう」と述べた。アウワード報道官によれば大統領は、〔地中海岸の〕ボルグル・アラブにこの大学を設立することを提案したという。(中略)
この提案されている大学について本紙のカマール・ガーバッラー記者が質問したのに対し安部首相は、「すばらしいアイデアであり、現在話し合いが行われているところだ。またこれは経済分野のみならず、教育や科学技術をも含む日本とアラブ諸国との協力関係に新たな地平を開くという、日本の現政権の戦略にも適っている」と答えた。
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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:10806 )