■ チェイニー副大統領、イラクを危険地帯とみなす
■ アルビルで爆発、クルディスタンの安全性にヒビ
2007年05月10日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
ディック・チェイニー米副大統領は中東歴訪の出発点として急遽バグダードに到着した。同氏はイラクが依然として危険地帯であることを確認した。首都バグダードのグリーンゾーンでは、チェイニー副大統領が滞在していた米大使館付近で迫撃砲弾が落下し、大使館の窓は激しく揺れた。またクルド自治区の首府アルビルの内務省庁舎前で爆弾を積んだトラックが自爆し、19人が死亡した。サッダーム・フセイン元大統領の体制崩壊後、イラクのクルド自治区は、国内では比較的安全で繁栄した地域だとみなされていた。
チェイニー副大統領はバグダードでの会談後、「イラク政府高官は、宗派間抗争や政治的対立を改善するために多くの措置を講ずるべきだと前向きの姿勢を示している。政治面で進展を遂げることが我々にとっても彼らにとっても利益になるということを、彼らは認識していると思う。彼らは我々は進展を遂げていると考えているのであろうが、我々はまだまだ長い道のりを要する」と述べた。
チェイニー副大統領は日中の大方を米大使館で過ごしていたが、大使館内に激しい爆発音が反響してから1時間も経たないうちに会見をした。爆発によって大使館の窓は揺れ、チェイニー氏の訪問の取材に駆けつけていた報道陣らは安全な場所へ移動させられた。
(後略)
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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:10870 )