民主党(DP)という名称を既のところで、政治的ライバルに奪われた正道党DYPと祖国党ANAPは、合同予定の党名を「新民主党」とすることを明らかにした。
選挙に民主党(DP)として統合した形で臨もうとした正道党と祖国党は、法的な課題に立ち向かっている。祖国党は、「民主党」の名を持つ権利が自分たちにあるとし、その名称で政党を設立しようとする試みの復活を請求して、共和国最高裁判所検事長局と内務省に申請した。陳情書では、30名が「民主党」の名称で政党を設立する企ての復活を望んだ。
■56番目の政党
両政党はまた、抗議申請が結果を得るのに時間を要すと考えて、新名称の模索を開始し、両党首の承認を経て、「新民主党」という名で合意した。この名称に関しても内務省に申請を行った。こうして、トルコで56番目の政党が設立された。統合日程によれば、(5)月27日、正道党は会議を催し、党章を変えて「新民主党」を名乗る。6月2日には祖国党が「新民主党」に参加する予定だ。
■最初のリハーサル
正道党党首メフメト・アアル氏と祖国党党首エルカン・ムムジュ氏は、かつて民主党が政権に就いた57周年記念で両組織を一堂に集めた。セリム・スッル・タルジャン・スポーツサロンで行われた祝賀会には、共和人民党(CHP)が接触を取っているとされたメフメト・アリ・バヤルも参加した。
スポーツサロンの入り口前には、アドナン・メンデレス氏、ジェラル・バヤル氏、トゥルグト・オザル氏と3人の故元首相・大統領のポスターが、サロン内にはアタテュルクの肖像画、トルコ国旗とともにアアルとムムジュ両現党首の写真が掛けられた。演壇の後ろには新しい党章、両党首の写真、そして「不可能を可能にする同志」との標題が掲げられた。
■禁止となる語
祖国党党首ムムジュ氏は「新しい民主主義者」と声をかけた両党員に、一致連帯のメッセージを伝えた。ムムジュ氏は「この統合の過程で2つの言葉が禁止となる。『彼我』という言葉が禁止となるのだ。もはや我らという一つの言葉しかないのだ」と述べた。
一方、正道党党首のアアル氏は、これら二つの政党が不可分のものと述べ、「風が吹き、洪水となり、離ればなれになったが、常に心にある情熱はトルコへの情熱であった。1923年に何がなされたとしても最後まで追随する。まして1950年に何がなされたとしても追随する、最後まで」と話した。
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:10899 )