早期の総選挙の決定のあとで、諸政党は選挙活動を始めた。選挙活動のために、公正発展党（AKP）は5千万新トルコリラ（45億9千万円相当）、共和人民党（CHP）は8千万新トルコリラ（73億5千万円相当）、正道党（DYP）は4千万新トルコリラ（36億7千万円相当）の予算を割いた。
選挙に参加する政党の金庫の中から、会議場の設置から旗とパンフレットまで、国際道路輸送協定の車両の賃借からバッジやペナントまで、何百万新トルコリラも出費する。国会議員の立候補者にも、この選挙で選ばれるように、これから行う活動に様々な出費がある。
公正発展党のビュレント・ゲディックリ副党首は、政党に対して選挙のために行われる国庫補助中の30％が諸々の組織に送られ、党本部が行う活動との合計5千万新トルコリラが選挙のために費やされることを明らかにした。
またゲディックリ氏は、公正発展党がかつて用いた代理店を利用するとし、選挙活動のために国際道路輸送協定の車両を賃借することを考えている、とも述べた。
共和人民党の会計責任者マフムト・ユルドゥズ氏は、国庫から得る補助の全てを選挙活動に用いる、と述べた。
ユルドゥズ氏は、「わが党の予算は明白である。国庫から得た金は8千万新トルコリラほどだ。その全てを使うことになる」と述べた。
会計責任者のユルドゥズ氏は、同党のデニズ・バイカル党首が、異なる街で一日に二度集会を行うという条件を整えたとし、次のように話した。
「400万枚ものCHPのペナントの確保のために、競売をおこなった。倉庫には150万枚ほどのペナントがある。選挙のために550万枚のペナントを使用する予定だ。党所有の選挙バスも数台あるが、このバスよりも国際道路輸送協定の車両の使用を考えている。2台の車両を賃借する。バッジも準備する。党首のポスター、主張、党の方針、選挙公約(の印刷物)を用意する。このためにも入札を実施する。」
同党幹部は、選挙活動のために凡そ4千万新トルコリラの国庫補助を使用する、と明らかにした。また宣伝活動のため、宣伝マンのアリ・タラン氏と合意に至ったとし、タラン氏の戦略にしたがって宣伝活動を行うと述べた。党幹部は、選挙活動に関して、祖国党との共同活動が話し合われているとした。
■ 一つの会議場の準備に5千～1万新トルコリラ
一方で、会社経営者のセルムラト・キュチュクオール氏は、同社は、会場の設置、音響システムの整備、演壇の準備、会議スペースにあわせた巨大なスクリーンの設置といった技術的な作業をおこなうと述べ、会議と関わる技術作業は、アンカラ、イスタンブル、イズミルのような大規模な県では1万新トルコリラ（92万円相当）、それよりも小規模な県では5千万新トルコリラ（46万円相当）かかることを説明した。
アンカラ印刷業者組合のアリ・クルチ組合長も、国会議員候補の候補者たちが様々なビラ、ポスター、パンフレットの印刷を注文するとし、3千枚のビラと5千部のパンフレットは平均2千500新トルコリラ（23万円相当）で作成すると述べた。
旗を作る会社から得られた情報によれば、寸法にもよるが、トルコの旗の費用は2～7.5新トルコリラ（180円～690円相当）の間である。
ポスターの製作会社の担当者は、布地とデジタルプリントを用いて車両などの上に印刷するものがあるとした。布地への印刷は実際には70×105(センチ)で作られ、千枚未満で注文を受けず、プリントの一枚あたりの料金は5新トルコリラ（460円相当）で、千枚で5千新トルコリラ（46万円相当）である、と述べた。車両などの上になされるデジタルプリントは1平方メートル当たりが7ドルであることを述べた。50×75（センチ）の寸法の党のペナントは、1平方メートル当たりの布地の質にもよるが、50新クルシュ(約45円)から1新トルコリラの間であると述べた。
製作会社は、選挙準備のためほとんど時間が残っていないとし、「需要があっても時間が限られている、どれほど間に合わせられるのか、わからない。塗装店の作業は大変なものだ、こうした間に5月19日の(アタテュルク記念若者とスポーツの日)準備も行われた。しかしものすごい儲けはなかった。注文枚数がとても多いので、競売で需要を見越して儲けようと考えている」と話した。
■ 政党が獲得した国庫補助
諸政党は、今年の1月当初に1億800万新トルコリラ(約165億円)の国庫補助を受け、選挙を理由にここ最近得た国庫補助は次のようである。
・公正発展党（AKP）：9410万新トルコリラ（86億3千万円相当）
・共和人民党（CHP）：5320万新トルコリラ（48億8千万円相当）
・正道党（DYP）：2620万新トルコリラ（24億円相当）
・民主主義者行動党（MHP）：2290万新トルコリラ（21億円相当）
・ 青年党（GP）：1990万新トルコリラ（18億3千万円相当）
祖国党は法律に則り選挙資金補助を受けられなかったと伝えられた。
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（ 翻訳者:山本裕一 ）
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