アレヴィーたちは、左派で幅広い協力関係を築こうと望む一方、 公正発展党(AKP)、正道党(DYP)、祖国党(ANAP)、民族主義者行動党(MHP)の国会議員候補者候補となった人物たちを、「アレヴィーたることから逸脱した」と見なした。
アレヴィー・ベクタシ連盟(ABF)と欧州アレヴィー統一連合(AABK)が催したアレヴィー・ベクタシュ会議は、ハッジ・ベクタシュ・ヴェリー・アナトリア文化財団で2日間に渡って行われた。会議報告の要点として、以下のことが挙げられている。
■アレヴィーは、解決を待ち望んでいる
トルコの政党で我が国の一般的ならびにアレヴィー問題関して真剣に解決策を打ち出した政党はない。
■悩みの種
アメリカ合衆国の「穏健イスラームプロジェクト」も考慮した政治的イスラームが、政権を完全に掌握し、あらゆる分野で人事掌握の試みが増した。フェトフッラー・ギュレンとその他の多くの教団の支持を得ている与党AKPと同党が代表する政治的イスラームは無理矢理の選挙で、大統領、首相、国会議長の三職を管理下に置こうとしている。
■幅広い協力体制
トルコを後退から、シャリーア(イスラーム法)とクーデターの二分化した締め付けから解放する唯一の解決策は、あらゆる考えを受け入れる広範な左派の協力体制であり、こうした協力により左派の政権を実現することである。共和人民党と民主左派党の選挙協力は重要ではあるが、十分ではなく、支持政党を模索している数多くの有権者の票を左派として集める選択肢たるにはほど遠い。両党が左派的な解決策を生み出す方法は、右派に門戸を閉ざし、社会民主主義人民党(SHP)や自由団結党(ÖDP)のような政党を筆頭に、労働組合の活動や民主主義的な市民団体、アレヴィーの活動を包含するような幅広い左派の協力体制を作ることを受容することである。
■危険信号
世俗主義と民主主義のための闘争において、アレヴィーは一定の役割を果たしている。民族主義者行動党や公正発展党のような右派政党がアレヴィー出身者を国会議員候補としていることも、ただの偶然ではないだろう。政治的イスラームや民族主義と同じ路線を採ったアレヴィーは、最も基本的なアレヴィーの価値を否定したために、アレヴィーたることから逸脱した。民族主義、後退主義、政治的イスラームに依拠したシャリーア国家を出迎えることは、アレヴィーにとって危険信号である。
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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:10950 )