ミナレットはイスラームのシンボル? スイスで建設反対運動
2007年05月29日付 Milliyet 紙

スイスの連立内閣の最大与党、中道右派の国民党は、「イスラームがヨーロッパを手中におさめたことの象徴であり、イスラーム法(シャリーア)の象徴である」という理由から、ミナレットの建設を禁止する国民投票キャンペーンを開始した。

スイスでは、宗教的シンボルであることからモスクでのミナレット建設禁止が望まれている。4党で構成する連立内閣の最大与党、右派のスイス国民党は、ミナレットの禁止を可能とする憲法改正を国民投票にかけるために署名運動を始めた。国民の43パーセントがミナレット建設禁止を支持している。

一部で直接民主制が導入されているスイスでは、憲法改正は国民投票で承認される必要があると法律に定められている。ミナレット禁止運動を開始した国民党は、ミナレットは礼拝には必要ではなく、イスラーム法のシンボルである。このためスイスの法制度にそぐわないと主張している。

国民党の国会議員オスカー・フレイズィンガー氏は、「ミナレットは、政治的で闘争的なイスラーム、シャリーア(イスラーム法)のシンボルである。ヨーロッパにおけるミナレットの存在は、イスラームがこの地を手中におさめたことを意味する」と述べた。同氏は、ミナレット禁止は、スイス在住のムスリムに対し、スイス及びヨー ロッパの法に従う必要性を示すだろうと述べ、こう話した。「ここで生活したいと望むのなら、ここでの法を受け入れなければならない。受け入れないなら祖国へ帰るように」

スイスで先般行われた世論調査でも、国民の43パーセントがミナレット禁止を支持する結果がでた。英国メディアBBCは、スイスで今年の10月に総選挙が行われることに触れ、国民党のミナレット禁止運動の裏に、支持率を高めたいという思惑がありうる、とみられていると報じた。

■アザーンはもともと禁止

スイスでは憲法にある政教分離の原則が、あらゆる宗教に表現の自由を認めている。しかしながら英国BBCの報道によると、35万人ものムスリム人口を抱える国、スイスでは現在、ミナレットのあるモスクは、ジュネーブにひとつ、チューリヒにひとつ、あわせてふたつ存在する。しかしこれらのモスクでもアザーンを流すことは許可されていない。首都ベルン最大のモスクは、古びた地下駐車場のなかにある。

ベルン近郊、ランゲンタル村のムスリム達が先般、村にあるモスクに5メートルのミナレットを建設するために行った申請は、承認後にでてきた反発のため、ベルン州政府は承認の決定を撤回した。ランゲンタル村のモスクにミナレット建設を提案したアルジェリア系のムターリプ・カラーデミ氏は、州政府の決定に失望したことを明らかにし、「アザーンを詠まないと約束した。どうやら我々は罪人もしくはテロリストのようにみられている」と話した。

英国BBCは、現在のところスイスの都市計画当局者はミナレット建設の認可を避けていると述べ、「国民党が秘密裏に目的としてきた非公式なかたちでのミナレット建設禁止が達成された感がある」と報じた。

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( 翻訳者:大田垣綾子 )
( 記事ID:11009 )