国会で乱闘騒ぎ 殴打の瞬間を撮られた議員は「殴ってません」
2007年05月30日付 Milliyet 紙

トルコ大国民議会(TBMM)の総会で一昨日(28日)発生した乱闘騒ぎの両当事者は、殴打はなかったと主張した。拳骨で殴っているところを写真に撮られた共和人民党(CHP)のオルドゥ選出国会議員サミ・タンドウドゥが「私には殴る心得などありません。手を振っただけです」と述べる一方、公正発展党(AKP)ウシャク選出国会議員アリム・トゥンチは、「分かりませんでした。写真にあるように強力な殴打ではありませんでした」と話した。

トゥンチは、事件に関する質問に対し本紙に返答し、拳骨で殴られてはいないと話し、次のように述べた。

「CHP議員らがウンメット・カンドアン議員に向かって歩いてきたので、私は間に割って入りました。すると彼らは私に『このロバ野郎』と、カンドアン議員には性的な言葉で罵ってきました。それで我々はもみ合いになりました。しかし殴り合いにはなりませんでした。友人らは『なぜ殴られたんだ』と言って怒っています。写真にあるように強力な殴打ではありませんでした、私は分かりませんでした。写真でそのように写っただけです。とにかく私の顔には何もなかったのです。」

■トゥンチ「カンドアンには3年間我慢」
トゥンチは、正道党(DYP)を除名されたデニズリ選出の国会議員ウンメット・カンドアンに対し、みな3年間我慢してきたと述べ、次のように続けた。
「彼は非常に厳しく批判してきましたが、我々は殴ろうとはしませんでした。彼は大統領のある写真を見せ、『悪意と嫌悪感が出ている』などと言ったので、みな彼に詰め寄りました。我慢も限界に来たことの現われです。〔以前に〕我々の党首を大統領に、という話が出たときには、『無様に引きずりおろしてやる』と議員らは言いました。〔それでも〕我々は、このような形で政治をしたことはありませんでした。こんな挑発には乗っていなかったのです。私はこのような態度をとった同僚議員たちを非難します。」また、トゥンチは、写真は国会の名に相応しくないので遺憾に思う、と語った。

■タンドウドゥ「いつも私は殴られ役ですよ」
カンドアンのアフメト・ネジュデト・セゼル大統領に対する「顔に悪意と嫌悪感が出ている」との発言に対し、サミ・タンドウドゥは「あなたに拘束服を着せなければならない。議長が許可したら私がカンドアンを医者に連れて行きます」と述べた、と語った。タンドウドゥによれば、この口論後、カンドアンと話すために彼の席に向かった際、トゥンチとカヤが前に出てきたという。そのため「どうしたんだ」とタンドウドゥがどなったところ、トゥンチが「あなたたちはみな動物だ!」と言いながら罵ったと主張するタンドウドゥは、「手を振りました。拳骨で殴ってはいません。だいたい私には殴る心得などありません。いつも殴られ役なのですから」と話した。

タンドウドゥは、昨日(29日)国会の控え室に入る際、CHP議員のゼイネプ・ダムラ・ギュレルとスドゥカ・サルベキルに会ったと話し、彼らが「一体どうして殴ったりしたのですか」と当惑を表したので、力こぶを見せて「こんな〔非力な〕状態で殴れるわけがないでしょう」と話したと述べた。

タンドウドゥは、カンドアンが郡長を務めたウンエから「あなたたちに有利になるようなことはしませんよ」と電話が来たと話している。また、〔自身の選挙区であるオルドゥの〕有権者から反発は買っておらず、「良かったですよ。アッパーカットを食わせてくれました。私たちも投票箱を通してAKPを粉砕してやりましょう」と言われたという。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:11024 )