EUがダメなら、米国がある キッシンジャー語る
2007年06月01日付 Milliyet 紙

米国史上最も重要な政治家のうちの一人、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は、トルコはEU加盟に向けた交渉・改革を続行すべきだと述べ、「EUへの加盟が失敗に終わった場合には、米国がトルコと親密な同盟関係を築くべきだ。」と話した。

 キッシンジャー氏は昨日、アクバンク銀行グループの招待で、サバンジュ・センターにおいて、「世界的発展とトルコ―過去からの教訓、未来への理解」というタイトルのシンポジウムを行った。同氏はトルコが世界の様々な潮流が交差する地点で「最前線」に位置することを強調し、「よってトルコがヨーロッパシステムの一部になることは、政治的・軍事的に非常に重要となるのである。」と話した。キッシンジャー氏はシンポジウムで、基本的には次のような議題について語った。

■ 「米国は望まない」

 「北イラクに対する作戦(軍事介入)の可能性について、アメリカの最初の反応は、問題を大いなる可能性でもって理解するよう努めることである。しかしこのような軍事行動はこの段階では望まれない。なぜなら米国は現在イラクのシリア・イランの国境付近の治安維持に努めているからだ。
この地域での基本的な問題において、米国とトルコは同一の結果にたどり着こうとしている。トルコと米国の共通の利益になると信じている。ただ、緊急な事態に直面した場合、それぞれ異なる優先順ということはありうる。両国は危機に直面した時以外でも、絶えずコンタクトをとることが非常に重要である。
 米国には「イラクから軍隊を撤退させよう」と叫ぶ者もいる。しかし私はこれに賛成しない。イラクから撤退すれば、危機的状況は隣国へも波及し、モロッコからインドネシアまでの多くの国に影響を及ぼす。」

 

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:11038 )