■ エジプト、ILOに反論:「ムスリムとキリスト教徒は平等であり差別は存在しない」
■ 「コプト教徒は国富の三分の一と複数の大企業を所有している」
2007年05月30日付アハラーム紙(エジプト)HP1面
コプト教徒への差別が存在するという主張が国際労働機関(ILO)の事務局長報告で取り上げられたことに対してエジプトは断固として反論し、イスラーム教徒とキリスト教徒の国民間に差別は存在せず、そのような差別を規定した法律は存在しないこと、また最近改正された憲法第1条は宗教を根拠にした差別を排除する市民原則こそが国家と国民との関係を規定する源である旨を確認していると断言した。
以上は、アーイシャ・アブドゥルハーディー労働力・移民相が、ILO事務局長報告の記述に対して提出した反論の中で述べられたもので、同相はそこで、人口の10%にあたるエジプトのコプト教徒は国富全体の三分の一に加え、通信、自動車、建築および土木工事といったエジプト経済の各分野にわたる複数の大企業を所有しており、(差別あるという)主張には全く根拠がないと説明している。
今日ジュネーブで始まる国際労働会議でエジプト代表団を率いる労働力・移民相は、本紙のムハンマド・アグルーディー記者に対する会見で、世界的な雑誌『フォーブス』の最新号が掲載した世界の大富豪リストにはエジプト人コプト教徒のビジネスマン3名が含まれているのに対し、ムスリムは一人もいないと指摘した。
さらに同相は、同様にコプト教徒が高度に専門的な職業全体のうち高い割合を占めている点も反論の文書に含まれていると語った。
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( 翻訳者:青山沙枝 )
( 記事ID:11061 )