ライス米国務長官、イランの核計画停止に向け、安全保障理事会によらない手段を講じるとしてテヘランを脅迫
シリアとの協議についてイスラエルにも警告、パレスチナ国家建設が必須であると断言
2007年05月31日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ポツダム、ワシントン:通信各社】
昨日、ドイツでのG8外相会議を数時間後に控えた米国務省のコンドリーザ・ライス長官は、イランの核計画停止に向け、安全保障理事会によらない何らかの手段を講じるとしてテヘランを脅迫し、それによってイランはさらに国際市場から隔絶されることになるであろうと強調した。
ライス長官は、「イランの核問題の今後の動向は、欧州連合(EU)のハビエル・ソラナ共通外交・安全保障政策上級代表と、イランの核問題責任者アリー・ラリージャーニー氏によるマドリードでの会談によって定められるであろう」と述べた。
またライス米国務長官は、イランが核計画を放棄するまでテヘランへの圧力を強めるよう求めた。同様に長官は、「ウラン濃縮停止というイランへの要求を中断するのは大きな間違い」と断言した。この発言は、イランに核計画の完全停止を求めるのではなく、ウラン濃縮活動を現在のレベルに留めるとする、国際原子力機関(IAEA)のムハンマド・エルバラダイ事務局長の提案に反論する中で行われた。
他方でライス長官は、イスラエルがパレスチナ諸派との和平構築ではなく、シリアとの和平実現への歩みを進めていることに警告を発すると同時に、パレスチナ国家建設に取って代わる策はないと指摘、G8外相会議が行われるドイツに向かう飛行機の中で発した声明の中で、パレスチナ国家を建設するための場所を作る以外の代替案はないと強調した。
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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:11063 )