シモン・ペレス元首相、40周年を前に第三次中東戦争を回顧
2007年06月01日付 Al-Ahram 紙

■ 40周年を控えペレス元首相:「イスラエルは6月戦争の結果を新たな戦争勃発の阻止に活用できず」

2007年06月01日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【テルアビブ:通信各社】

 1967年の6月戦争(第三次中東戦争)40周年を間近に控え、イスラエルのシモン・ペレス元首相は、この戦争が中東全域に及ぶ過ちをもたらしたと告白した。ペレス元首相は、「もしもイスラエル政府が“勝利”と呼ばれたこの戦争の成果を活用して和平協定を締結できていたならば、この地域におけるその後の戦争の勃発を避けることが可能だったろう」と語った。

 AFPとのインタビューに答えた元首相は続けて、「イスラエルは間近に迫ったアラブ諸国からの攻撃に恐れを感じ、あの戦争に踏み切ったのであり、新たな土地の占領を決意していたわけではない。占領支配は戦争の結果としてもたらされたものにすぎない」と語った。またイスラエル政府は和平とひきかえにエジプトおよびヨルダンとの国境線まで撤退するという、健全な決定を下したと強調した。

 一方パレスチナ人に関しては、「そもそもそこに国境はなく、パレスチナ人というものもなかった。なぜなら当時、ガザ地区はエジプトが統治していたのであり、西岸地区に関してはヨルダンが統治していたからだ。しかも交渉できる相手もいなかった」と説明した。またペレスは同時にパレスチナの領土への入植政策について、彼自身が占領下エルサレムでの入植地建設に役割を果たしたにもかかわらず、それは過ちであったと述べた。

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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:11064 )