アメリカ大統領、ベイルートへの特別航空便の運行を許可
2007年06月07日付 Al-Nahar 紙
■ ブッシュ米大統領、ベイルートへの支援物資輸送のためアメリカからの特別航空便を許可 両国間における民間航空会社の運行は依然として禁止
2007年06月07日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
【ワシントン:ヒシャーム・ムルヒム】
アメリカのジョージ・ブッシュ大統領は、「レバノンの平和と治安の強化」を目指す措置として人と物資を輸送するため、アメリカ合衆国とベイルート国際空港の間での航空便の運行禁止に関する従来の大統領令を部分的に撤廃した。この発表はナフル・アル=バーリドにおける戦闘と、米当局がレバノンに提供した緊急軍事支援に間接的に言及したものである。
しかし、ブッシュ大統領のこの決定は、アメリカの民間航空会社に、アメリカの空港とベイルート国際空港の間の航空便の運行再開を許可するものではなく、民生および軍事目的の支援物資と同行する担当要員をレバノンへ送るために、米政府が契約した航空会社の飛行機による特別便に限られる。
ブッシュ大統領は、メアリー・ピーターズ運輸長官に宛てた覚書の中で、「米政府が契約したアメリカの航空会社が、アメリカ国民および外国国民ならびに物資を対象とするレバノンとの空輸活動を実施することをただちに許可する」ように求めた。G8サミット参加のためドイツを訪問中に発令したこの大統領令では、「人道支援のための物資のほか、いかなる種類の積荷や物資も」含まれるという。この決定によって実質上、米政府はアメリカの航空会社と契約し、貨物輸送機や旅客機を借りて人道・軍事支援などの物資や、物資の引渡しに必要な人員をレバノンに空輸することが可能になった。この数週間、レバノンへ弾薬や軍事物資を輸送するため空からの補給路を形成した際には、軍用機の使用を余儀なくされていた。
またブッシュ大統領は運輸長官に、「この決定を直ちに適用させ、連邦広報で公表するよう」求めた。
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( 翻訳者:千鳥伊久美 )
( 記事ID:11106 )