レバノン国軍、ファタハ・アル=イスラームとの戦闘は終結に近づいたと発表
2007年06月04日付 Al-Ahram 紙
■ レバノン国軍、ファタハ・アル=イスラームとの衝突終結に近づく
■ 犠牲者の数をめぐって情報が交錯、国連はUNIFILの介入を否定
2007年06月04日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ベイルート:マーヒル・マクラド、通信各社】
レバノン国軍は、レバノン北部のナハル・アル=バーリド難民キャンプを拠点にしている武装組織ファタハ・アル=イスラームのメンバーとの交戦が終わりに近づいていると発表した。同じ頃、砲兵隊、戦車、そして武装ヘリに援護を受けたレバノン軍は、死ぬまで抵抗を続けると宣言している同武装組織への攻撃を継続した。
他方、レバノン南部の都市サイダにあるアイン・ヘルワ難民キャンプでも昨日、レバノン国軍とジュンド・アル=シャームの戦闘員との間で戦闘が勃発、兵士一人とパレスチナ人市民一人が負傷した。治安筋が明らかにしたところによると、ジュンド・アル=シャームの武装メンバーがキャンプ入り口にあるレバノン国軍の詰め所に手投げ弾を投げ込んだことが原因だという。
これに先立ってレバノン国軍は昨日、同軍がナハル・アル=バーリド難民キャンプの複数の入り口にあるファハタ・アル=イスラームの拠点のいくつかを破壊し、他のいくつかの拠点を制圧したと発表した。砲撃によって多くの建物に火がつき、キャンプからは煙の雲が立ち上った。昨日の昼前には戦闘は沈静化し、レバノン国軍側の激しい攻撃の後、再燃した。
この比較的平穏だった時間帯に救援組織が民間人負傷者をキャンプから退避させることができたが、双方の犠牲者の数をめぐっては情報が交錯している。レバノン側の情報では軍の負傷者は30人であり、また別の筋によれば軍の死者は8人だという。またレバノン当局筋は、武装メンバー4人を殺害した昨日の戦闘で、ファタハ・アル=イスラームの主要指揮官の一人であるシハーブ・カッドゥール、通称アブー・フライラが死亡したと伝えた。
他方、レバノン国軍、南レバノンでの任務についている国連部隊UNIFIL(国連レバノン暫定軍)の双方が、UNIFIL部隊がナハル・アル=バーリドでの戦闘に加わっているのではとの噂や疑いを否定した。
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( 翻訳者:佐藤卓巳 )
( 記事ID:11110 )